ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

特集

水稲育苗の技術と経営
遅れた機械化をどう克服するか

 一部、播種後の苗箱を育苗器へ挿入・取り出し用の補助的な器具とか、フォークリフトでの搬送が可能な育苗器等が市販化されているのは、まさに苗箱のハンドリングの軽作業化・省力化のための機械である。

 そこで、苗箱のハンドリングが育苗作業労力の軽減対策のポイントであり、播種・育苗の労力軽減を図るため苗箱運搬機を開発したので紹介する。


対策技術


【一、大規模経営体 3000箱/1回処理体系】

(1)慣行の播種・育苗作業

 播種・育苗の慣行体系では、播種後の育苗箱をトラックヘ積み込み、運搬し、出芽器への棚積みをトラック運転者と棚積み作業者(男1名、女1名)の3名で播種能率にあわせ100箱を13分間で終了する必要があった。1箱6kgの重量を3~4箱ずつ手作業で出芽器へ棚積みする作業は重作業であり、1回(1日)の播種で約3000箱を処理するため長時間の労働となっている。そのために、特定作業者(棚積み作業者)に重労働が集中している状況であった。

 また、出芽後、出芽器から育苗箱を取り出し、ベニヤ板の上へ1箱ずつ並べ、覆土手直し・濯水した後、再び緑化器へ棚差しする作業も、労働強度の高い作業となっている。組人員が9名と多いのは1名当たりの労働負担を軽くしたいということを示している。緑化後、硬化ハウスへ育苗箱を展開する作業についても、緑化器から1箱ずつ取り出し、一輪車を利用した運搬機で7~9箱運搬し、硬化ハウスヘ苗箱を並べる手順で行われる。出芽後の作業は、すべて手作業であり、緑化の段階で100箱当たり延べ作業時間2・5時間、硬化の段階で1・5時間となっている。

 そこで、棚積み作業の重労働を軽減するための、苗箱運搬機の開発、緑化・硬化時の育苗箱ハンドリング作業労力の軽減、省力化のために発芽器による発芽後、育苗シート(ソーラーコート)による緑化・硬化法による育苗体系とした。

(2)萱田箱運搬機の開発とその性能 出芽器の改良(写真(1)) 既成の出芽器ではフレーム(支柱等)に規制され、育苗箱の多量積み込みが不可能であるため、出芽器のベースを残し上部を脱着可能にする必要がある。そこで、出芽器のベース(電熱ヒーター部)と支柱上部を脱着可能にするため、6本支柱で、屋根部と支柱を折りたたみできるジョイントにし、出芽器ベースにワンタッチで差し込みができる構造にした。

(3)苗箱運搬機の概要と作業手順

 苗箱運搬機は移動部、懸下部、ガイドフレームから構成されており、出芽器スペースにマッチさせるために1ユニットを100箱とした。1ユニットごとレバーホイストで吊り上げ、人力により移動し出芽器ヘセットする構造である。(図1、写真(2))。

関連記事

powered by weblio