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特集

水稲育苗の技術と経営
遅れた機械化をどう克服するか

 播種作業の手順は、

ア、播種後、育苗箱をトラック荷台にセッ卜したフック付パレッ卜の上へ、4箱×25段(100箱)積み上げる。
イ、トラックで育苗ハウスまで移動する。
ウ、苗箱運搬機の吊り上げチェーン(4点)をフック付パレット(写真(3))に セットし、トラック荷台からレバーホイストで持ち上げる(写真(4))。
エ、苗箱運搬機を人力により出芽器まで移動する。
オ、1ユニットごと90度回転させ、出芽器ペースまで下降させる。
力、セッ卜後、吊り上げチェーンを取り外す。
キ、最初の行程まで移動する。
 育苗(緑化・硬度)ハウスヘの出芽後の苗箱移動は、上記手順と逆となる(図2)。

(4)苗箱運搬機利用の作業能率

 その能率は、播種機の能率が100箱当たり11分、苗箱運搬機の能率が100箱当たり9分となり、苗箱運搬機利用による棚差し能率の方が向上した。播種能率より棚差し能率が100箱当たり2分程度向上したことにより、出芽器ベースヘの支柱セッ卜作業、保温ビニールシートの被覆作業が、余剰時間にできるようになり、播種・棚差し作業がスムーズに実施できた。

 育苗シートによる緑化・硬化法を採用した結果、緑化時の苗箱のハンドリング(箱出し~棚差し)が省略され、大幅な省力化が図られた(写真(5))。

 育苗ハウス内へ苗箱を並べる作業は、苗箱運搬機で100箱単位で運搬でき、労力的に楽になったため女子作業者中心の作業で可能となった(写真(6))。慣行体系での硬化ハウス内へ苗箱の展開作業能率が100箱当たり延べ作業時間が1・5時間に対し、新作業体系では0・8時間と大幅に省力化された。

 したがって、播種・育苗作業体系全体の延べ作業時間は、12000箱を処理するのに慣行体系の816時間に対し、新体系では312時間と大幅に省力化された。

 苗箱運搬機の効果は、播種作業時の労力軽減に大きく寄与し、育苗ハウスへの苗箱展開作業では作業時間が半分に省力化された。

 なお、育苗シート利用の緑化法では、早朝が低温になる日にはハウス暖房が必要である。


【二、自己完結型の個別農家】

(1)慣行の作業体系

 本技術の対象とした担当農家の労力は夫婦2人(専従)+息子夫婦(非専従)である。

 播種作業

 播種プラントを用い土入れ作業だけを前日に行い、播種日に播種プラントで、播種、潅水、覆土を行う。播種後の苗箱は、出芽器の付属台車に1枚ずつ積み重ね、30箱ごとに出芽器へ搬入する。播種から出芽までの作業は、倉庫兼作業場で行う。

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