記事閲覧
【重労働残る育苗工程】
ごく一般的な横田さんの育苗風景。ここでの作業分担は播種機への箱供給が従兄弟の明さんの仕事。でき上がった苗箱一枚一枚を京子さんがコロコンベアの上に重ね、横田さんが育苗器(480枚用)2台の中に入れていく。こうした作業をしながら、横田さんは培上の補給や種もみの補給を見て回る。播種機の能力は1時間250枚。播種後の苗箱3kg以上あり、持ち上げたり降ろしたりの作業は腰に負担がかかるが、この部分を京子さんと横田さんが受け持っている。
長い経験の中で、横田さんなりに改造して楽になった部分もある。その第1点は床土と覆土のホッパーを大型のものにし、フォークリフトで上に持ち上げた1t入りフレコン培土を吊り下げられるようにしたこと。20版袋での培土補給が大変だったからだ。この1tで約120枚の苗箱ができる。もう一つの工夫は育苗器に入れるとき、30枚ずつ重ねた苗箱の一番上の苗の乾燥を防ぐため、箱より少し小さいサイズに切ったクルマ用のゴムマットを載せること。「いろいろ試してみたがこれが一番いい」という。
4月の初旬から、1回半日仕事で約1000枚、5日おきに2回播種を行なう。緑化ハウスの広さと移植のペースを考えて残りの播種時期は調節する。育苗器に入れて3昼夜、緑化ハウスに移動するわけだが、育苗器を置いている倉庫と緑化ハウスの場所がかなり離れている。しかも途中に坂があってフォークリフトを使うことができないため、育苗器から出した苗箱をトラックに積んで移動する。「この作業が一番の負担。一度に100枚ぐらいしか運べないし、苗箱3枚を持つとかなり重いので大変」と京子さん。
ビニールハウスの中にコロコンベアを敷いておき、苗箱を並べ、その後、寒冷抄ンートで覆っていく。苗箱の運搬とこの作業は夫婦二人だけで行う。緑化ハウスはい11~13問のものが7棟。1棟に400~450枚前後が入る。かん水はキリコのチューブを中央に引いて、一ヵ所から集中管理ができるよう工夫している。
「緑化・硬化期は約20日間のものが一番付きがいい」と横田さん。「苗の様子を見ながらハウスの換気を小まめにやっています。前に苗を分けてあげたとき、育苗センターのものより良いと褒められたんですよ」と嬉しそうに語る京子さん。
ハウスから搬出する時は、コロコンペアで出し、2tトラックに乗せた108~110枚重ねられるコンテナに積んでいく。こうした作業は二人で行なうが、横田さんと京子さんは移植にかかりきりになるので、ハウスの管理はおじいさんの守一(68歳)さんの仕事となる。
【ゆくゆくは土地購入を計画】
横田さんの場合、自分たちで移植する分量だけ苗を作るので、ゴールデンウィークに合わせて育苗をする必要はないが、まだ重労働の作業が残っている部分を改善するべく、緑化ハウスの近くに播種機・育苗機を置ける施設を建てる計画だ。横田さんは「請け負いから借地を増やしていき、いずれは土地を購入して自分のものにしていきたい」。2男1女の父親として、高校3年生の長男がいずれ継いでくれるようになるときまでには実現したいと抱負を語ってくれた。
横田章一さん
(よこた・しょういち)
昭和27年2月27日生まれ
茨城県つくば市水堀355
TEL.0298(56)1360
近辺の農家の依頼を受け、徐々に請負農業を行うようになった。自作農地と借地、請負などで水稲・麦・ごぼうなどを主な仕事としている。
ごく一般的な横田さんの育苗風景。ここでの作業分担は播種機への箱供給が従兄弟の明さんの仕事。でき上がった苗箱一枚一枚を京子さんがコロコンベアの上に重ね、横田さんが育苗器(480枚用)2台の中に入れていく。こうした作業をしながら、横田さんは培上の補給や種もみの補給を見て回る。播種機の能力は1時間250枚。播種後の苗箱3kg以上あり、持ち上げたり降ろしたりの作業は腰に負担がかかるが、この部分を京子さんと横田さんが受け持っている。
長い経験の中で、横田さんなりに改造して楽になった部分もある。その第1点は床土と覆土のホッパーを大型のものにし、フォークリフトで上に持ち上げた1t入りフレコン培土を吊り下げられるようにしたこと。20版袋での培土補給が大変だったからだ。この1tで約120枚の苗箱ができる。もう一つの工夫は育苗器に入れるとき、30枚ずつ重ねた苗箱の一番上の苗の乾燥を防ぐため、箱より少し小さいサイズに切ったクルマ用のゴムマットを載せること。「いろいろ試してみたがこれが一番いい」という。
4月の初旬から、1回半日仕事で約1000枚、5日おきに2回播種を行なう。緑化ハウスの広さと移植のペースを考えて残りの播種時期は調節する。育苗器に入れて3昼夜、緑化ハウスに移動するわけだが、育苗器を置いている倉庫と緑化ハウスの場所がかなり離れている。しかも途中に坂があってフォークリフトを使うことができないため、育苗器から出した苗箱をトラックに積んで移動する。「この作業が一番の負担。一度に100枚ぐらいしか運べないし、苗箱3枚を持つとかなり重いので大変」と京子さん。
ビニールハウスの中にコロコンベアを敷いておき、苗箱を並べ、その後、寒冷抄ンートで覆っていく。苗箱の運搬とこの作業は夫婦二人だけで行う。緑化ハウスはい11~13問のものが7棟。1棟に400~450枚前後が入る。かん水はキリコのチューブを中央に引いて、一ヵ所から集中管理ができるよう工夫している。
「緑化・硬化期は約20日間のものが一番付きがいい」と横田さん。「苗の様子を見ながらハウスの換気を小まめにやっています。前に苗を分けてあげたとき、育苗センターのものより良いと褒められたんですよ」と嬉しそうに語る京子さん。
ハウスから搬出する時は、コロコンペアで出し、2tトラックに乗せた108~110枚重ねられるコンテナに積んでいく。こうした作業は二人で行なうが、横田さんと京子さんは移植にかかりきりになるので、ハウスの管理はおじいさんの守一(68歳)さんの仕事となる。
【ゆくゆくは土地購入を計画】
横田さんの場合、自分たちで移植する分量だけ苗を作るので、ゴールデンウィークに合わせて育苗をする必要はないが、まだ重労働の作業が残っている部分を改善するべく、緑化ハウスの近くに播種機・育苗機を置ける施設を建てる計画だ。横田さんは「請け負いから借地を増やしていき、いずれは土地を購入して自分のものにしていきたい」。2男1女の父親として、高校3年生の長男がいずれ継いでくれるようになるときまでには実現したいと抱負を語ってくれた。
横田章一さん
(よこた・しょういち)
昭和27年2月27日生まれ
茨城県つくば市水堀355
TEL.0298(56)1360
近辺の農家の依頼を受け、徐々に請負農業を行うようになった。自作農地と借地、請負などで水稲・麦・ごぼうなどを主な仕事としている。
会員の方はここからログイン
編集部
水稲育苗の技術と経営
ランキング
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)
