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土門「辛」聞

コメ先物市場のしくみを大解剖!!取引価格は既得権益を崩せるか


 紙幅が少なくなったので結論を急ごう。コメ先物市場が、コメの公正な価格指標や価格変動リスクのヘッジ手段を提供できるようになれば、全農を頂点とした農協コメ流通の「闇」の部分に光を当てることができる。その「闇」とは、端的に言えば、彼らの高コスト構造のことである。具体的には、次の3点である。


1、不明朗な概算金の決め方
2、ひた隠しにする農協手数料と経費
3、政治と癒着した非競争的な組織体質

 コメ先物市場は、全農が示す不透明な概算金に影響を与えている。概算金決定の不透明さについては過去に何回も触れている。特に大幅に下げられた22年産米は、需給実態を反映していないことが、その後の価格動向ですぐに露呈した。今年産は、先物市場での価格を無視できなくなったのか、昨年産より大幅アップとした。主要産地で概算金が出揃う直前に市場をスタートさせた効果のようものが早くも発揮されたという印象を受けた。

 農協組合員が疑問を抱いてきた手数料と経費も、市場で公正な価格指標が示されるようになれば、その問題点が明らかになることは間違いない。農協コメ流通で最大の闇は、その手数料・経費の常識外れの高さである。農協組合員から問題点を指摘されながら、その都度、手数料・経費の詳細を明らかにしてこなかった。コメ先物市場によってこのような不明朗なことが改善されると確信している。

 最後の政治癒着の、象徴的な事例は過剰米処理である。農協組織は、過剰米が発生すれば、政治家と結託して国民の税金で処理させてきた。政府米として買わせることである。このような不合理、かつ不公正な政治利用を何年も繰り返してきたが、先物市場が開設されたことで、もうこの手は通用しにくくなる。

 全農がコメ先物市場に猛反対するのは、彼らが長年構築してきた既得権益のようなものが音を立てて崩れていくのをただ恐れているだけのことである。

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