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新・農業経営者ルポ

従業員1人当たり500haの農場経営を目指す


 使用頻度の高いブームスプレーヤは英国製の自走式(ハウサム)。エアサポート付き(ブームに付いたダクトから風を送り、株元まで薬剤を到達させる)で作業幅28m。エアサポートのない機械も1台ある。84haの麦、大豆34ha、ビート7haはもとより、週1回は欠かせない50haのバレイショの防除には、ぜひとも必要で、大雨の後など機械が入れない時には、ラジコンヘリコプタを頼む。

 面積を増やしているバレイショに関しては、プランタもハーベスタもドイツ製のグリメ。4畦で培土のためのオプション付きで、播種と同時に1回で25~30cmの畦立てができる。パワーハローを2回かけ、そのまま播種・畦立てを済ます。プランタは全粒で播ける小粒の種イモ用の機械だが、カップを替えれば、割りイモにも対応できる。省力と種イモの品質の面からも全粒播種に使える種イモを集めたいのだが、種イモ供給の体制が整わない。

 ハーベスタもグリメの2畦けん引タイプを使っているが、今年の収穫に間に合わせようとして自走式の2畦タイプを輸入した。しかし、入管は済んでいるのに震災の影響で鹿島港に足止めされたままになっている。このハーベスタが入れば、50haのイモも楽にこなせる。

 こうした機械の導入は、常に海外の農業専門誌を見て中古機情報を手に入れる。それを見て、懇意にしている英国の農機店に連絡を入れ、調べてもらい購入する。その上で輸入代行業者に輸入事務を頼む。

農家にそしてムラに産み落とされたまま生きる者。彼らは世界を見ようとせず、未来を思い描くことをしないために時代の変化に翻弄される。それに対して、若き日にカナダでの半年間の体験から描いた夢。夢見た未来から逆算しての投資。海外から中古機を買うことで投資金額を抑えつつ、目指す農場の器を整えて来た。そうすればこそ成長する石山だったのだ。
 既に今の機械化体系で300haまでは1人でもできる準備ができた。そんな父の後姿を見て、小学生時代から望んでコンバインに乗っていたという息子・治臣。彼は来年から農業者大学校に通い、その後は海外に研修に行く予定にしている。小学生時代に「日本一の農家になる」という作文を書いた治臣が石山農場を継ぐ時、描く夢とはどんなものになるのだろうか。 (本文中敬称略)

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