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自分の畑は自分で診断する

これなら分かる「土と肥料」の実践講座-土壌溶液たった今の栄養状態を知るにはその2

 一般的で、誰でもできる土壌溶液採取法、しかも同じ場所から何回でも連続して採れ、コストも安いというものが長年求められてきたが、その理想的ともいえる採取法がほぼ確立した。それは、セラミック製の集液力ップを土中に差し込み、吸引圧をかけておくだけで土壌溶液が採れるというものだ。

 器具の構造は図1のとおりである。まず溶液採取部(セラミック製ポーラスカップ)と集液部兼真空ポンプ(注射器)から成り立っており、それがチューブで連結されているという簡単なものだ。

 これを圃場にセットする方法だが、まず調べる場所の選定を行なう。これには外部の影響を受けるようなところを避ける。たとえば他の圃場との境界附近や、排水が流人してくるところなどは適さない。平面的にも垂直的にも、根が最も分布していると思われるところがよいのである。

 場所が決まったら、このポーラスカップの入る穴をあける。専用の穴あけ具も販売されているが、なければ鉄棒のようなもので工夫して、直径20mm程度の穴を規定の深さまであける。

 この採取器のタイプは、20cm用から60cm用が用意されているが、通常根が多く分布するのは地表より20cmぐらいのところだから、20cm用が一般的だろう。根ものの栽培や永年作物では60cmぐらいまでのデータも役立つので、その必要に応じたタイプを選び、その深さまで掘ることになる。

 そして掘った穴にポ圭フスカップを慎重に入れていくが、このとき礫や岩があって当たる感じのある場合は、無理をせず場所を少し変えて障害物のないところに入れる方がよい。ポーラスカップが土の構造にしっかりなじまないと採取できないことがあるし、先端のセラミック部分がネジ式になっているので、これが曲かってしまう可能性もあるからだ。

 このような注意を払って埋設し、隙間を土でそっと押さえればセット完了だ。(図2) ついで注射器をチューブにつなぎ、吸引する。このときかなり抵抗があればうまくセットされているということだ。セットした場所に目印を付けておけば、人が踏みけける心配もないだろう。(写真(1))またこの土壌溶液採取器と同時に、pfメーターをセットして、土の水分の変化も合わせて観察していくことを勧める。この注射器利用の採取器は、その最大吸引圧がpf2・9程度あるので、圃場が多少乾燥ぎみでもきちんとセットされていれば溶液は採れる。しかし、それも限界があるので、pfメーターがあれば安心というわけだ。

 施設園芸では、かん水チューブとの位置やかん水の程度により水分状態が短い周期で変わるから削メーターの同時設置により水分状態が短い周期で変わる。そこでpfメーターの同時設置によりpf1・8内外のときの採取を心がけてデータとする。

 注射器の吸引による1回の採取量は約50cc。多くの項目を分析しないかぎり、この量で十分だ。また砂質土の場合は採取しにくいことも事実。砂のように粒子の大きい土壌では、目標とする深さよりも少し深めの位置、たとえば20cm程度のところに根が多くあっても30cm用を用いるなどするのがよい。

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