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【施設園芸のいろはのいの字-施設園芸を新規に始める人のための資材の見方と選び方】
保温被覆材
- 増田茂・関祐二
- 第4回 1995年04月01日
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保温被覆材
このシリーズの第2回(8号掲載)で被覆材を取り上げたが、被覆材のみの1重被覆では、保温に対する機能は不十分で、そのため暖房機の熱効率を考えても損失が多くなってしまう。また、前回説明したとおり、暖房機を稼働させて強制的に温度を上げたとしても、それはハウス内の温度分布にムラを生じることとなり、均一な栽培環境をつくることにはならない。
そこで、保温性向上を第1の目的として、被覆材の内側あるいは外側に別の保温被覆材を設けて、より効率のよい保温ができるハウス設備が追求されている。この技術は、とくに先のオイルショックのときに大きく進歩した。現在ではこのシステムに加え、ハウス内の遮光、遮熱の面でも栽培環境を制御できる資材が開発されている。(図1)
屋根被覆
【複層板】
アクリル板を1cm程度の間隔を開けて2枚重ねたもので、間に空気層をとることで保温性を高めるものである。これは高級メロン栽培用のスリークォーターハウスに用いられている。ガラス被覆も被覆材のなかでは最も高い保温性のものになるが、それよりさらに性能が上ということである。また強度が高いため、ガラスより広い構造スパンができる。
したがって、全体に明るい感じのハウスとなり、通常のガラス被覆では室内カーテンを2層式のものにしなくてはならないところを1層で済み、操作性の向上にもつながっている。ただしコストが高いため、高級メロンなど高単価な作物でないと採算が合わないかもしれない。
【屋根固定2重張り】
固定なので開閉の手間がなく、また集束しないので2枚の被覆材の間隔を正しくとることができ、そして気密性の高いハウスができる。しかし日中も2重のままなので光線透過量は少なくなる。したがって、この方式が使えるのは日射量の豊富な地方や、日射量をそれほど必要としない作物で、そういった場合にはコストの低い保温方法であるといえる。
しかし内面の固定張りに結露水がたまってしまう欠点もある(いわゆる“金魚鉢現象”)。これに対しては、フィルムに小孔を開けた透水性カーテンを使用するという方法がある。
【空気膜2重構造】
これはフィルム2層を被覆し、その層間に空気を吹き込むもので、アメリカでの事例はあるが、日本ではオイルショックのときに試験された程度である。
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