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【自分の畑は自分で診断する】
これなら分かる「土と肥料」の実践講座-世界の土を知る
- 農業コンサルタント 関祐二
- 第11回 1995年06月01日
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江戸の昔、東海道の旅人は箱根の関を越えるのに、通行手形なるもの、つまりパスポートを必要としましたが、現在はいらなくなっています。今は外国へ渡航するときのみ必要です。しかしこれも将来は不要となるといった人がいました。
この人は今、ランのデンドロビュームを、ハワイやタイで生産して日本に持ち込み、日本市場で首位を確立しています。
現在、私たちは、諸外国からの輸入農産物に脅威を感じ、一方的に否定してしまう国際感覚とはいえない世界観を持ってしまいがちですが、それは正しいといえるのでしょうか?
村井信仁先生の連載から世界の農業の考え方を勉強させてもらっているように、今の私たちが必要なのは農業にかかわる世界の人々を知ること、世界の気候を知ること、そして世界の土を知ることではないでしょうか。
世界のどんなところに、どんな上があって、そこで人々はどんな手段を使って農業生産を営んでいるのか、この紹介がなされていない。これが現状なのではないでしょうか。
世界の中の日本が、どこまで努力すればどのくらいの農業になっていくのか、これには日本の土のレベルがどの程度のものか認識しておくべきではないかと考えます。
優れた農業経営者に会ってみると、必ずといってよいくらいに出作して得た他地域の体験から逆算するごとく、自分の従来の経営や栽培を改革してきた話しを聞きます。
これは「適地適作」の原則を正しく実行しているか否かの自問自答であるといえます。もう少し具体的に述べると、農家には従来からの田畑があり、これを宿命的に耕すことから始まり、生涯この営みを続けることでその役割を果たしてきたわけですが、この素直さの中に大変な危険が内在しているのです。
ややもすると、この行為は「不適地不適作」であることに気づくことなく過ぎてしまうのです。
「問題発見」この気づきこそ、物事の第一歩です。そして、生まれ育ったころから知らず知らずのうちに身についた既成概念、この殼を打ち破り、自らの圃場と、その作物がもしかしたら不適地不適作かも知れないという疑いの目も持ってください。いや農業経営者を目指す人は持つべきです。
この人は今、ランのデンドロビュームを、ハワイやタイで生産して日本に持ち込み、日本市場で首位を確立しています。
現在、私たちは、諸外国からの輸入農産物に脅威を感じ、一方的に否定してしまう国際感覚とはいえない世界観を持ってしまいがちですが、それは正しいといえるのでしょうか?
村井信仁先生の連載から世界の農業の考え方を勉強させてもらっているように、今の私たちが必要なのは農業にかかわる世界の人々を知ること、世界の気候を知ること、そして世界の土を知ることではないでしょうか。
世界のどんなところに、どんな上があって、そこで人々はどんな手段を使って農業生産を営んでいるのか、この紹介がなされていない。これが現状なのではないでしょうか。
世界の中の日本が、どこまで努力すればどのくらいの農業になっていくのか、これには日本の土のレベルがどの程度のものか認識しておくべきではないかと考えます。
優れた農業経営者に会ってみると、必ずといってよいくらいに出作して得た他地域の体験から逆算するごとく、自分の従来の経営や栽培を改革してきた話しを聞きます。
これは「適地適作」の原則を正しく実行しているか否かの自問自答であるといえます。もう少し具体的に述べると、農家には従来からの田畑があり、これを宿命的に耕すことから始まり、生涯この営みを続けることでその役割を果たしてきたわけですが、この素直さの中に大変な危険が内在しているのです。
ややもすると、この行為は「不適地不適作」であることに気づくことなく過ぎてしまうのです。
「問題発見」この気づきこそ、物事の第一歩です。そして、生まれ育ったころから知らず知らずのうちに身についた既成概念、この殼を打ち破り、自らの圃場と、その作物がもしかしたら不適地不適作かも知れないという疑いの目も持ってください。いや農業経営者を目指す人は持つべきです。
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関祐二 セキユウジ
農業コンサルタント
1953年静岡県生まれ。東京農業大学において実践的な土壌学にふれる。75年より農業を営む。営農を続ける中、実際の農業の現場において土壌・肥料の知識がいかに不足しているかを知り、民間にも実践的な農業技術を伝播すべく、84年より土壌・肥料を中心とした農業コンサルタントを始める。 〒421-0411静岡県牧之原市坂口92 電話番号0548-29-0215
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