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今年の市場相場を読む

秋冬野菜 セロリ・アスパラガス・サトイモ・レンコン

7月、8月は昨年の猛暑で生産に大きな影響が出たため、今年の対応は難しい面がある。その判断の材料である、市場入荷量と単価の推移が平年と大きく違っているからだ。こんな年は、市場や需要者などの流通、販売側と情報交換を密にすることが必要になる。今年の作付けや品目導入とその流通販売で迷っている農業者のために、特徴的な品目についての流通状況を分析する「市場相場を読む」をお届けする。生産、出荷、販売のための参考になれば幸いである。なお、入荷量、単価は東京市場のものを利用しているが、数量はこれを10倍したら大体、全国の卸売量となる。
セロリ 市場出荷では適正量、適正価格 一般需要への対応は「食味」で


【概況】

 平成6年の入荷の特徴は、8月、9月の夏場に入荷が減少して高値となったが、11月には急増して単価安となった。9月から11月の2か月で価格が半値となっだのだから暴落ともいえる。しかし、例年は12月のクリスマス需要で増加して単価を下げる以外は、単価は安定している。12月のピークを過ぎると、4~5月のピークに向かって入荷は増えていくが、単価もついてくる。昨年は、一連の猛暑の被害で夏場にキロ400円近い暴騰を見たため東北産地などで増産傾向となり、11月に集中した、とみるべき。全体からみると、東京市場の月間適正量は少ない月で約900t、多い月で1300t前後。6~9月の高温期は長野の独壇場、その他のシーズンは静岡が中心である。


【背景】

 平成4年に入荷増が見られキロ単価は年間平均で220円台まで下げたがセロリは、ほぼ年間1万3000t、キロ250~260円というのが東京市場での適正量・価格である。需要は業務用が主体であり、まだまだ一般家庭需要は副次的な存在である。そのため、季節による適正入荷量が少しでも増減すると、それに相場が敏感に上下する。年間を通じてみると、3~4月のピークは、業務用も一般需要もついてくるため、やや強めの相場となり、12月のクリスマス需要は、やや供給が過剰ぎみ、という状況か。


【今年の対応】

 市場相場の推移だけをみていると、一般家庭需要が喚起されるのは、春から初夏のサラダシーズンと、12月のクリスマス需要だけ、という感があり、まだまだ特殊な野菜か、とも見える。ところが、市場入荷レベルではごく少ない輸入品が、スーパーなどの店頭では増加しつつある点を見逃してはならない。市場には、米国産、オーストラリア産、オランダ産などがごく一部入荷しており、総量は60t足らず。しかし、米国産はキロ単価は国産のほぼ半値で150円足らず、オーストラリア産は品薄期に入荷して400円、オランダ産は毎月入荷して500円と、それぞれ「役割」を持っている。すなわち、市場出荷では限界ある需要開発も、量販店など大口需要者と組めば、まだまだスキマはある、ということだ。もちろん、供給の安定性と食味の2点がポイントである。

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