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特集

農業機械カタログの読み方
原動機・トラクタ編

(2)単相誘導電動機

 始動法の種類が多く、分相式、コンテンサ式、反発式、くま取りコイル式などがある。分相式は巻数の少ない特別のコイルを用い、一定速度に上昇すると自動的に切れる。コンデサ式は直列に挿入する方法で、始動後も何ら操作を要せず、分相式より始動トルクも比較的大きい。反発式は回転子巻線形で整流子(ブラシ)を有し、始動トルクはさほど大きくないが、始動時に反発式として作用し、回り始れば自動的に整流子と短絡し正常回転する構造。また、始動電流の小さい割りに始動トルクが大きいので、始動時に負荷の大きい農業機械用に便利。くま取りコイル式は効率も劣り特別小形の20W以下用程度である。

(3)外被(ケーシング)構造

 「開放形」、「防滴形」、「全閉外扇形」など、主として耐湿性による種類である。開放形は耐湿も防塵も問題ない条件下用で冷却作用が良く、構造簡単で価格も比較的安価。防滴形は上方からの水滴落下に耐える外被を持ち、水滴を一応内部に入れないひさしや覆いを有する。全閉外扇形は外被は二重で、冷却は密閉覆いの外側から送風冷却する形式。防水、防塵両性能は最高で、特に農用に使用される場合が多い。

(4)絶縁性

 その程度の表示法にA、E、B、F、Hの5種があり、常用される小形にはE形、大形にはF形が多い。内部の上昇温度の許容でEの開放形は65℃、全閉形70℃でというように、手で触れない熱さまで大丈夫とされ、現在の小形化達成には絶縁資材の進歩に負うところが大きい(表1)。

(5)回転数と極数

 交流電動機の標記の回転速度は、定格出力で運転されるとき、3%のすべりを見込んだ実用的なrpmで、厳密にいえば概略値。例えば極数4、周波数50Hz(ヘルツ、毎秒周波数)、すべり3%とすれば(120×50÷4)×(100-3)%=1,455ropmとなる。120は60秒間に1サイクルにつき2極の移動を行なうための数値。誘導電動機は2、4、6極形などがあるが、2極形は特に軽負荷の高速用小形機向きで、6極形は特に低速用とするが、一般にはほとんど4極形が用いられ、変速装置(ベルトやギヤ等で)で作業機に適合する回転速度に変速して用いる。


【[2]性能】

(1)エンジンとの特長比較

 電動機の長所は、振動騒音が少なく、排ガスなし、短時間過負荷強く、低回転トルクも大、始動も停止もスイッチ、燃料や冷却水などの配慮不要、構造簡単、故障も少なく、寿命も長いなど、その長所は多い。ただし移動用には不適。

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