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独断注目商品REVIEW

複数の作業を複合化&トレッド可変のセミクローラトラクタ

経営規模の拡大に伴う省力化や土壌への踏圧を低減する観点から複数の作業を複合化する作業機が開発されるようになってきた。こうした中、サブソイラの機能を基調としながら土壌を全層にわたって破砕でき、その他の砕土・整地作業機や播種機を後部に連結して作業できる機械が数年前から輸入・販売されている。
作業機連結型サブソイラ コンビプラウ

 経営規模の拡大に伴う省力化や土壌への踏圧を低減する観点から複数の作業を複合化する作業機が開発されるようになってきた。こうした中、サブソイラの機能を基調としながら土壌を全層にわたって破砕でき、その他の砕土・整地作業機や播種機を後部に連結して作業できる機械が数年前から輸入・販売されている。

 同機は、大規模な営農が行われているヨーロッパで生まれた。同地では、諸々の作業は時間との戦いでもあり、必然的に能率の高い作業機が求められた。その要求を満たすものとして作業機の幅や容量を大型化することが考えられるが、同機はその他の作業機を連結して作業するという発想でそれに応えた。

 日本でも北海道では少しずつ認知されてきた“簡易耕起”としての側面もある。輪作体系上、特に支障がなければプラウによる反転耕起とこの簡易耕起とを組み合わせることも考える必要があろう。ヨーロッパと異なり、高温多湿な日本では雑草の問題が常に付きまとうが、作物によって省力化できるものから順次切り替えていくことも視野に入れておくべきではないだろうか。

 導入にあたっては、トラクタの馬力帯への要求があり、場合によってはダブルタイヤの装着やクローラ型も必要となろう。とはいえ、能率的に作業が進められるだけでなく、個々の工程を逐一行うのに比べれば土壌への踏圧もなくなる点で優れているといえる。

 外側に向かって斜めに伸びたチゼル刃とゆるやかに湾曲した段差のあるナイフで土壌を全層にわたって破砕する機構だが、表層と下層を混和することはない。それによって有機物はその場に留まり、微生物の繁殖を助けることができる。もちろん、サブソイラ本来の機能として通気性や排水性を高めることもできる。

 希望小売価格は96万6000円(税込、北海道価格)。製造元は仏・アグリセム社、輸入元は東洋農機。(永井佳史)


■希望小売価格:966,000円(税込、北海道価格)
■東洋農機(株)
〒080-2462 北海道帯広市西22条北1-2-5
Tel:0155-37-3191

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