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独断注目商品REVIEW

高速作業で効率を高める

【水槽不要。縦送り式方式のノズル洗浄】

葉付・葉切大根専用洗浄機 HFURCシリーズ

 ダイコンは、調製作業で根元を残して葉を切断処理するのが一般的だが、その葉については古来からみそ汁の具材をはじめとしてさまざまに調理され、そして食されてきた。近年では、ビタミンCやカロチンといった栄養素が多分に含まれていることで注目されるようになっている。市場でもこうした葉付ダイコンへのニーズがあり、葉切ダイコンよりも高値で取引されていると聞く。とはいえ、生産者や供給者からすれば葉付ダイコンの洗浄は手間のかかる作業で、機械化も困難な領域とされていた。そこに割って入ったのが今回、ご紹介するエフ・イー(北海道旭川市)のダイコン洗浄機である。

 ダイコンに限らず、根菜類の洗浄機といえば、機体の上下に板ブラシとロールブラシを配したブラシ式が主流だったが、同社の商品は高圧ノズルによる噴射をベースにロールブラシを組み合わせた機構となっている。

 従来の方式では、“こすって落とす”を基本コンセプトにしているため、水槽に浸して表面に付着した泥を落としやすくしてから洗浄機にかけなければならなかったが、これにはいろいろと問題があった。たとえば、ダイコンが水分を吸収してしまうことでの軟化や酸化、さらには水槽に張る大量の水の使用やその設置場所、排水の処理といったことだ。

 一方同社の洗浄機は、基本的に水槽を必要としないだけでなく、水の使用を極力抑えた“ノズル洗浄”という新たな概念を生み出した。ここでその詳細に触れよう。

 構造は、毛足の長いリング状ブラシが数十cmおきに付いた耐摩耗性細毛ブラシ(ロールブラシ)が段差をつけて縦に配列され、ダイコンが運ばれるブラシとブラシのちょうど真上に高圧扇状型特殊ノズルが取り付けられた格好となっている。

 先端を前にして縦にした状態で投入されるダイコンは、2本のブラシの上を横回転しながら前方へと送られ、リングの部分で先端やくぼみなどの汚れを浮かしながらノズルによる高圧噴射(20kgf/平方センチメートル)で洗浄されていく。このノズルによって水の拡散が抑えられるため、少ない水量で効率的な洗浄が可能となっている。

 ダイコンの葉については、回転が加えられることによってまとまり、タオルを絞ったような状態で排出される。ブラシの回転速度とノズルの高さは随時調整できるほか、葉付ダイコンだけでなく、葉切ダイコンにも適用することができる。

 作業能率は、小規模向けで葉付ダイコンが1時間当たり400~600本、葉切ダイコンが800~1200本となっている。

(永井佳史)

■希望小売価格
小規模向け:1,600,000円~、中規模向け:2,300,000円~、
大規模向け:4,200,000円~(オプションは別途)

■株式会社エフ・イー
〒078-8273 北海道旭川市工業団地3条2-2-27
10166-36-4501 http://www.fesystem.co.jp/

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