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「面白不便主義」を演出する水力発電装置 リッター水力発電
豊かであればこそ、飢えの心配がなければこそ、人々は不便さや肉体的苦役をおもしろがる。そうした人々の行動様式を筆者は「面白不便主義」と名付けている。
だからこそ、農家や農村に住む人々が普通に享受してきたライフスタイルをビジネス化することには、大きなビジネスチャンスが存在し、それに成功しているケースも多々ある。
その顧客となりえるのは、主に都市部に住む「お金を払ってでも作男をしたがる」人たち。必ずしも金持ちではない人たちである。コンセプトは「面白不便主義」であり、「農業ディズニーランド(観客参加型遊戯施設)」と表現できるものだ。
こうした演出に意味があるのは、何も農家らしい農家だけではない。企業的生産をベースにする農業経営においても、企業や産地イメージをそうした仕方で演出することで、顧客を満足させる手段になり得る。
この面白不便主義におけるエネルギーは非石油、非原子力である方がよい。風力や、水力、バイオマスなど環境を利用するものの方がウケる。
神鋼電機(株)が昨年9月より販売している最大出力0.5~1kwの「リッター水力発電装置」は、使い勝手がよく、メンテナンスが容易でこうした演出にはもってこいだ。
従来の水力発電装置は小型でも10~20kwが中心であるが、その場合は少なくとも立方メートル/s単位で水量を必要とする。しかし、同社の水力発電装置は最大10m(0.5kwタイプは5m)の落差があれば、リットル/s(10リットル/S=0.01立方メートル/s)の水量でも発電が可能な超小型水力発電機なのである。
4人家族の平均電力使用量は、月平均290kw。0.5kwタイプの発電で十分まかなえる。同装置で自家発電すると、現在の電力コスト(21円/kwh)で換算すると、おおよそ11~15年で償却できる計算になる。
装置の価格は、工事費を別にすれば0.5kwタイプで付属設備を含めて100万円程度、1kwタイプで140万円程度だ。
山など電力を得られない場所での動力源としてだけでなく、先端技術を使った古典的エネルギー源の有効利用は、それを示すことで、自然・風土を利用する農業事業の「宣伝塔」としても役に立つのではあるまいか。(昆吉則)
■希望小売価格
0.5kwタイプ:1,000,000円(参考価格)
1kwタイプ:1,400,000円(参考価格)
■神鋼電機株式会社
郵便番号:105-8564
住所:東京都港区芝大門1-1-30 芝NBFタワー
TEL:03-5473-1814
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