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今年の市場相場を読む

秋冬野菜 インゲン・トウモロコシ・ナガイモ・マッシュルーム

一昨年の冷夏、昨年の猛暑など、このところ市場相場が平年の状況とは異なる推移を見せている。そのため、市場入荷量と単価の推移とを勘案しながら、次のシーズンの作付を検討してきた生産者にとっては、その目安を失っているというのが実態だ。今年から来年にかけての作付けや品目導入とその流通販売で迷っている農業者のために、特徴的な品目についての流通状況を分析する「市場相場を読む」をお届けする。生産、出荷、販売のための参考になれば幸いである。なお、入荷量、単価は東京市場のものを利用しているが、数量はこれを10倍するとおよその全国卸売量となる。
インゲン 一見すると「衰退品目」だが 実際は少なくない潜在需要


【概況】

 インゲンは、1~2月の冬場に最も少なく、7~8月のピークに向かって素直に増加し、ピークを過ぎると静かに減ってくる。これに付随して価格面は、高値から始まりピークには最も安く、量が減るにつれて高くなる。グラフとしては非常にきれいなラインを描く。ただし、平成6年に関しては、年明けからやや増入荷ぎみで推移したものの、猛暑の影響でピークは7月8月はガタ減りして10月並みの単価になったことが特徴であった。過去5年を対比すると、数量は2割弱の減で単価はほぽ変わらず。一見すると衰退品目である。

【背景】

 本来は、6月~9月の夏場を中心とした季節野菜であるが、需要は周年にわたる。ただし、1~2月の冬場はピーク時の5分の1程度の数量はあり、サヤエンドウのように、業務用需要時期と一般需要期とが明確に分化しているわけではない。産地で見ると、ピーク時は関東から東北物であるが、年明けからは沖縄産の芸術的な業務用の細イングンが4月までを分担。秋~冬は西南暖地物が分担している。ただし、近年においては沖縄産の時期に一部オセアニア産が入荷し単価を稼いでいる。沖縄産がキロ1200円前後する時にキロ700~800円だから、タイミングよく入荷しているといえる。まだ、数量的には1%程度のシェアしかないが、これから冬場の一般需要を狙ってきそう。

【今年の対応】

 市場入荷の推移だけをみていると衰退品目のパターンだが、インゲンの業務用需要。一般需要は意外にしっかりしている。豆類は健康食品として着実に評価されてきているからだ。これらの需要は、このところ品質が飛躍的に向上した冷凍品によって支えられており、産地の労力不足や市場の入荷減を補っていることを見落としてはならない。そのため、生鮮の輸入品にもマーケットがあるということで、今後、輸送や着荷、規格の問題が解消されてくれば、輸入はさらに拡大する余地がある。国内産地としても、消費の周年化を前提にピーク時以外を狙うか、逆にピーク時に「季節野菜」としてアピールしていくか、立地や産地体制によって選択できる。ピーク時以外だったら市場流通を、ピーク時なら量販店などとの提携をと、その中心ターゲットも異なる。

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