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北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信

ムラ社会にイラッとしませんか?



その後、4haほどの農地がやはりこの利用改善組合に持ち込まれた。3月になりさすがの私も金髪・ブルーアイ・モードから個人的に食さない味噌汁、沢庵、ウソ、真性の偽善がいっぱいあるムラ社会に完全移行した時期(日本に帰って来たと言う意味)なので、さすがに連絡が入った。誰がその農地を購入するのかいろいろな駆け引きが行なわれたのであろう。そんな時、同じく農地の購入希望を出していたTちゃんがこんな提案を出してきた。「宮井さんが決まったら、○○の土地と交換しない?」つまり、彼にとっても私にとっても良い話、と言う意味である。その際の条件として彼が今回の農地売買に関して手を下ろす、だった。しかし結果は手を下げるはずのTちゃんが再度手を上げ、購入することになった。

Tちゃんは「裏切り者の嘘つき」なのか? そうなのかもしれないが、利用改善組合がすべてを決めるという結果に従ったにすぎない。Tちゃんは真面目な生産者であるから親しみを込めて「ちゃん」を付けられるのであるし、以前、何とかモデル事業で騒ぎになった時には「本気でやるんだったら、みんな宮井さんに付いて行くんだぞ」と言ってくれた良き理解者でもある。うれしさのあまり、私は「じゃ組換えをやるか?」と聞き直したところ、彼は「いや~それは…」とビビってしまったチョー現実派でもある。

注視してみると、この組織で発言力が強いのは積極的に規模拡大を目指す生産者ではなく、ある程度経営的に安定した生産者のように思う。そうなると、どうしても人の常として自分に近い人を取り込むようである。結果、地域では突出した大規模な生産者は出づらくなり、より平均的な規模の生産者ばかりになる。そのこと自体が良いとか悪いとか言っているのではなく、このように法律で認められた誉れ高き組織であるのだがら、もっと一般社会に則した対応は可能ではないかと考える。その一例が入札制度の導入である。つまり農地の売買と価格はその地域で札を入れる入札制度に出来ることも可能にすべきである。

本州ほどではないが、選挙と農地の売買は末代まで尾を引くようである。選挙であれば3~4年ごとに入れ替わりも可能であるが、農地の場合はもっと長く人間関係に悪影響を及ぼす。この悪行を助長する制度を利用するのも生産者とその関係者の得意とするところだ。つまりこれは官製談合そのものである。恥ずかしくないのだろうか。一般社会では身を削る思いをして競争入札を実施しているのに、この農村社会では何とも平和ボケと言うか、飼いならせた囚人とでも言うべきなのか……。勇気を持って発言させていただくとするならば、意見程度の発言で終わればいいものを、間違って法的な実行力を持たすことで、農業生産者のみならず、農業そのものを勘違いさせているとしか思えないのである。

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