記事閲覧
なお長沼町の一部ではこの農地の完全競争入札制度を取り入れ、後腐れのない健全にして進化する農村社会を目指す地域がある。単純に人間関係に頼っていたら、最後はその人間関係で壊れて、発展しなくなるのもムラ社会が日本の歴史で経験したことだ。良いではないか、札束握って相手の顔を殴り、その汚れた手で心臓をまさぐる行為も民主主義のひとつであっても。
本年を振り返ってみて
本年もいろいろなことがあった。スガノのハーフソイラーには驚いた。私はジョン・ディア製のサブソイラーを所有しているが、正直言って排水対策用としては満足していなかった。硬くなった耕盤を砕くのには最高ではあるが、ある程度、水みちをつくり、水の引きを維持するのはこのハーフソイラーは最適だ。
昨年から排水対策を考えていて、スガノの営業所と一緒に考えていたが、新品のハーフソイラーを一式購入することはためらっていた。そこでジョン・ディア製のサブソイラーを改造してこのハーフソイラーを装着する提案があった。東日本大震災の影響もあり、納期の遅れを心配したが、予定通り春には作業できた。取り付け位置、ボルトの位置、高さなどのバランスの良さには驚いた。やはり米国製にはない追従式ウイングは破砕効果と空間維持には最高のアタッチメントのようだ。
ただこのハーフソイラーは作業した土を地表に持ち上げないので、後の作業が容易であるが、土との接地面が垂直なため一般的なサブソイラーよりは抵抗を受けやすい。今まで4本でできた作業がハーフソイラーでは3本で同じトラクターの速度作業になる。しかし総合的なことを考えればこのハーフソイラーをもっと早くから使用すべきだった。
スガノさんと言えば3代目の社長をされていた菅野祥孝氏が亡くなられた。故人とは10年くらい前に初めて話をさせていただいた。正直言って気取ったオヤジだなくらいに思っていた。お別れの会が北海道・上富良野であった時に、「この病を受け入れます」と告げたという話を聞いた。海外の紛争を見ると人間、死に際でその人の今までの評価が決まることもあると実感した。そしてもっと多くのことを語り合っておけばよかったと思った。
会員の方はここからログイン
宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
ランキング
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)