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岡本信一の科学する農業

数字で知る自分の畑

畑の数値管理を考える前に必要なのは、自分の畑の実情を知ることです。数値で管理するというと、土壌分析を詳細に行なったり、温度や天候などを記録したり、作物体の栄養分析などをイメージする方が多いでしょう。確かに重要ですが、これらは、作物を作るための条件、すなわち周辺情報に過ぎません。最も必要なのは、畑でどのくらいとれているのかという収量情報です。いくら畑の環境条件を詳細に記録したとしても、畑の収量データがなければ活かすことはできません。

 畑の数値管理を考える前に必要なのは、自分の畑の実情を知ることです。数値で管理するというと、土壌分析を詳細に行なったり、温度や天候などを記録したり、作物体の栄養分析などをイメージする方が多いでしょう。確かに重要ですが、これらは、作物を作るための条件、すなわち周辺情報に過ぎません。最も必要なのは、畑でどのくらいとれているのかという収量情報です。いくら畑の環境条件を詳細に記録したとしても、畑の収量データがなければ活かすことはできません。

 前回も書きましたが、自分の畑の出荷量(収量ではありません)は、多くの方が知っています。しかし、不良で捨てた分を把握している人を見たことがありません。出荷量は把握できていても、畑でどのくらいとれているのかを知らないのです。


収量アップの近道は、不良率を減らすこと

 例えば、不良品を除いた出荷割合が高ければ、無駄のない生産であったということが分かります。出荷できなかった割合、いわゆる不良率が下がれば、それだけで出荷できる量が増えます。つまり、出荷量を収量とするのではなく、畑でどのくらいとれていて、出荷できなかった部分はどれくらいあったのか、というリアルな数字を知ることが第一歩になるのです。

 ところで、前回、お金の管理を把握することは今や誰でもやっているということを書きました。面倒でもお金がどのように入金され、出金はいつ何の用途で行なわれたのかを記録します。お金の流れを記録として残すこと自体は何ら利益をもたらしませんが、経営の現状を知るためには必要不可欠です。同じように生産量や不良の数を記録することは、経営改善に直接はつながらなくても、栽培方法の見直しなどに活用する最も大事な記録の一つになります。

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