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特集

新時代を切り開く TPP後のわが農業


国内需要を増やすという点では、需要は何も主食用米に限らない。この短期間で米粉を製粉する技術は、おそらく世界最高レベルに上がっていると思う。その技術を使って新商品を生み出していく。あるいは、この地域は美味しいコメは作れないけれど収量を上げる技術を徹底的に追求していけば、飼料米用という選択肢も考えられます。

選択と集中を進めていくと、自分は農業経営者としての能力がない、と諦める人も現実に出てきています。無理には引き止めませんが、ゆるやかにステップアップする方法もある。私がよく言うのは、「農家のオヤジは社長でプチ・スーパーマンだよ」と。社長の一声でスタッフを無駄なく動かすには、午前中は晴れているけれども、もし午後から雨が降ってきた時にはこういう段取りにしようとか。もし雨が降らなかったらこのままやろう、段取りをいくつも自然条件の中で臨機応変に考える思考能力が必要で、小さい組織体だけども、実はそういうことをみなやっています。

営業活動もすれば、生産技術のスキルアップもする。もっといえばその技術をマネジメントして、最低コストの資材でいいものを作れるように知恵を絞る生産事業部長の仕事もする。金を借りてくる経理・財務部長もやって、社長業も行う。農業界で立派な経営をやっている人は、もしかしたら他産業の企業再建を仕事にできる可能性だってある。

農業経営の全部はできないけれども、「生産部長が好きだ」とか「やっぱり俺は営業部長が向いている」という人も少なくないはずです。経営権とオーナー権を分けて協業すれば、スペシャリストとしての働き方もありえます。農家同士が合併することによって、もっと大きな生産組織の生産部長として能力を生かす生き方です。

少なくとも農家のオヤジがプチ・スーパーマンとして全部の役割を引き受ける農業経営はもう限界に来ています。家族経営の農家で、なかなか担い手が育たない理由は、そこではないかと思う。今の若い人達は、農業は嫌いではないけれど、仕事以外で実現してみたいこと、自分の時間が欲しいということもあるだろう。仕事を効率化するには、家族経営の枠を越えた農家の緩やかな協調や合併が必要ではないか。和郷園ではそう考えて実践しています。


【日本最大のレシピサイト「クックパッド」と提携】

農家サイドの枠組みづくりに加え、消費者サイドに対して新たな働きかけも行なっています。「つくる・つくる・つくる」をコンセプトに、2011年12月から日本最大の料理レシピサイト「クックパッド」と提携しました。会員数は1600万で、日本の20代女性の40%、 30代女性の半数以上が利用しているサービスです。団塊ジュニア世代の女性達が中心で、両親が高度経済成長の中、仕事に忙しく、料理の仕方を学ばないまま育ってきた層といえます。

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