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【世界の農業機械・資材トレンド】
オーストラリア、米国、オランダ、南アフリカ
- 編集部
- 第44回 2011年12月27日
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オーストラリア ロールバー論争に混乱するATVサプライヤ
オーストラリアで賛否が分かれているATV(全地形対応車。バギー)のロールバーをめぐる論争は、衝突保護装置の必要性に反対するメーカーが参加し、クイーンズランド州で開催されている大規模な農業機械ショーであるCRTファームフェストのフィールド・デーに波及した。
ロールバーの問題は、クイーンズランドにある企業が参入したことと、比較的安価な同社の「クワッドバー」(4輪バギー・製品名)が販売されると、今年になってATVに関連する死亡例が相次いだ影響から依然として話題になっている。
つい最近、オーストラリア労働組合のビクトリア州支部が組合員に対して、衝突保護装置がない4輪バギーの運転を禁止したことにより、同国のATVメーカーを代表する自動車産業連邦会議所が強く反発。会場でのATVサプライヤは大型の掲示板まで設置してディーラー向けの記事を掲載し、すべてのディーラーに対していかなる衝突保護装置も設置しないよう要請した。従って、ロールバーをATVに設置する必要があるかどうかに関してATVオーナーが混乱しているのも驚くことではない。ホンダのATV地域マネージャーであるロッド・デイ氏は、どのようなロールバーであれ設置する必要は全くないと強く主張する。
「世界のメーカーはこれまで、背の高いバーやROPS(横転保護構造)装置を据え付けることにより負傷・死亡するリスクが高まることを証明してきた。潜在的に運転者は車に巻き込まれる可能性があり、加えて低い木の周囲を走っている時に運転者は身をかがめることができるがロールバーはそうはいかない」
代わりに、デイ氏はPPEと彼が呼ぶヘルメットやグローブなどの個人防護具の重要性を強調する。同時に、運転者に対しての認定トレーニングコースも実施済と加えて説明した。
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