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イベントレポート

北海道SRU設立20周年記念 特別座談会 独立系プロフェッショナル農家〜土壌研究組合〜SRUの真実 ドクター川辺と3人の弟子の物語



――入会後ですが、土がよくなっていくとサンプル数はどんどん減っていくものですか?

大野 逆で、ちょっとしか出さなかった人はどんどん数が増えていってるし、たくさん数を出す人はそのまま出し続けるって感じですね。最初は2、3筆やって、いいなと思ったら全筆という人も珍しくない。

――どこが他の農業技術者や普及員と違うんでしょうか。

新村 日本で多いのは、土は土だし、草は草だし、牛の栄養は栄養でみんな専門家がバラバラじゃないですか。それを土、草、牛の一体で見られるという先生はなかなかいない。それをきちんと数値で分析して科学的にやるという人に至っては日本では皆無に等しい。

尾藤 つまり、言っている内容は正論かもしれないけれど、農業経営者にすれば技術論がなっていないケースが多い。要するに、使えない。

大野 この肥料使えって言ってくる人はたくさんいるけどね(笑)。

新村 コストを全然考えてなかったり、めちゃくちゃ労力がかかる割には結果が伴わないとかその辺のバランスが悪いですよね。

尾藤 そこなんです。今の時代、農家の僕らが海外まで行ってね、機械や資材を買ってくれば、すぐに実践的に使える技術はいくらでもあるわけですよ。ネットでも簡単に向こうの情報を仕入れられるし。そこにこれが最新の農業研究だって持ち出されてきても、そんなことは現場でとっくにやっている。少し愚痴っぽくなるけど、まずは現場の声を聞いて、ほかでやっていない役立つ研究をやってくれって言いたくなる。

――農業経営者と本気で向き合っていないんでしょうね。

新村 その反面、「こんなやり方やってたらダメだ」とか「日本のこと知らないのによくアドバイスするよね」といったドクターに対するやっかみもあるみたいです。

大野 日本の農家のこともあまり分かっていない人がそんなこと言ったって、世界的なことも分かって、日本のことも分かったうえでアドバイスをしてくれるドクターとは全然次元が違いますよね。

――それにしても、そんな皆さんが20年も師事し続けるドクターはすごいですね。

大野 僕らが必要としているときに必要なタイミングで来ていただいたってことですよ。

尾藤 だから本当に縁だよね。

――ドクターも日本の農学に対する問題意識を持って向こうに行かれたんでしょうね。

新村 日本に居場所がないというか、いても何もできない環境だったような気がします。

――といっても、基礎理論は日本で学ばれたわけで。

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