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だから小さな農家が大切なのだ!と言う元・少女時代の主張に耳を傾けない訳ではないが、それは大ウソだと共産主義の歴史が物語っている。
特に彼女たちは自分たちの親たちが農家出身である場合、農村社会から出された負い目があるのでしょう。規模拡大する生産者からはマトモに相手にしてくれなくても、チョイ小農、チョイ貧農とは根っこ部分は同じですから、「このような生産者の思想を変えてやろう、そうだ変えられる!」と思っているから癖が悪いのです。声を大にして言いたい。「お前たちの方が人間を組換えようとしているではないか?」
ところで元・少女時代って? おばちゃんとは書かないところがフェミニスト宮井たる所以である。
泥炭層・粘土層でのプラウ耕考
ここからはGMの真骨頂を示していくことにしよう。大豆栽培において一番の敵は雑草である。その雑草の中でも大豆と同じ外見の広葉タイプの雑草にはホトホト泣かされ、この広葉の雑草をコントロールできれば大豆栽培の80%は成功と言えるだろう。長沼の多くの大豆栽培は元々、河川や沼の水位が下がり、数千年間そこにあった草木、雑草からできた泥炭層や粘土層を耕作可能な土にした、先人たちの努力と苦悩を乗り越えた成果がある。
つまり泥炭層や粘土層は本来であれば畑作には向かない土と言えるだろう。だからプラウで深く耕したら雑草は少なくなる、ということは昔から言われていて、事実、父親は転作が始まった1970年からこのプラウでの作業を夜遅くまでしていた。その結果、特に泥炭層の場合はプラウをやればやるほど地盤低下が謙虚に表れた。
ある場所では水田をやめて、大豆、麦の転作をしてから20年間で隣の水田から30cm以上下がった場所もあった。標高が6mのこの土地だと、まだ将来の話になるかもしれないが、海岸線沿いのもっと標高が低い場所で相対的に水位が上がった場合、どのようになるかは東日本大震災を見れば明らかなことである。
神のいたずらか、それとも祖先様の教えを聞き逃したのか、わずか数m、数cmで人の生き死にが分かれることがある。日本の国土である農地の標高を下げることは大地への挑戦なのか、それとも自然からの啓示を無視する背徳行為なのか、そして本当に国益にかなっているか考える余裕や時間は、日本人に与えられているとは決して思わない。
地盤沈下をさせない不耕起、簡易耕で表土をいじらなくても、GM大豆とラウンドアップやバスタの組み合わせで営農できれば、国土保全の意味からも良いと思うのだが。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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