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独断注目商品REVIEW

はさみの刃を熱で自動除菌 管理作業での病気伝染を防ぐ



 製造元の中島銅工(株)はガス式コードレスハンダゴテの専門メーカーで、長年培ったその技術を応用して設計・製造した。一方、「福ちゃん」の愛称は、農業現場からアイディアを提供した福田グリーン農園(茨城県)にちなんでつけられた。


タンパク質の破壊には最低でも100℃は必要

 使い方は、始めにガスカートリッジを本体に挿入し、ガスをカートリッジに充填する。次に着火電池ボックスを接続して5秒ほど置き、カートリッジを回して着火する。ボックスを外し、刃を閉じた状態で、夏場で約5分、冬場(外気温5~10℃)で7~8分程度で刃先が100℃に上昇するので、作業を始められる。

 ガスは一回の充填で約80分、缶一本で20~25回充填できる。刃先が高温になり、特にはさみを持たない左手は火傷しやすいので、皮手袋などを装着して安全に使っていただきたい。使用後はカートリッジをOFFにすると加熱が止まり、15分程度で常温にまで冷める。

 企画開発した宝商(株)営業開発部の加茂泰介氏は「はさみは品目によって形状が異なり、刃の長い農業用ハサミは先端まで熱が届きにくいなど、試行錯誤が必要でした」と話す。また、「ウィルスを確実に死滅させるためには、トマトかいよう病は70~80℃、CMVや花のウィルスなどはカプシドタンパク質層があるので100℃が最低必要」と幅広いウィルスに有効性を発揮しそうだ。

 本商品をはさみとして考えれば、重量感と高価な印象を受けるだろう。興味深いのは、管理作業と同時に物理的防除が行なえる技術の部分だ。ぜひ一度お使いいただきたい。(加藤祐子)


■お問い合わせ
宝商株式会社
メーカー希望小売価格:29,800円(税込)
〒103-0027 東京都中央区日本橋3-13-11(油脂工業会館)
TEL:03-3274-2432 FAX:03-3271-8023
http://www.hosho.ne.jp

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