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土壌別経営診断うちの土ではどう作る?

施設でイチゴを作る/大石輝好さん(静岡・榛原)の場合

大石 カウントできます。どういうものをどこにどれだけ使っているかわかる。

関 両方とも規格というものがあって、その規格と量とがわかりますね。またどれが古くなって効果が下がってきた、これはまだ大丈夫だということもわかる。では、それに対して水はどうですか。

大石 そうですね、多いか少ないかくらいにはわかりますが。

関 実は、もちろん投入した全体の水の量はわかるんですが、実際に個体にどれだけいきわたっているかは、日本のほとんどの施設栽培の現場で把握できていないのです。たとえばチューブで施設内に散水しても、水は土の表面から蒸発していくし、葉面からも蒸散していく。すると本当に植物に与えられた水の量というのは、作っている人にもわからないですね。肥料はどうですか。

大石 固形の肥料は、実際に溶け出している量はわからないですね。

関 液肥も、個体それぞれに、いつどういう濃度のものをどれくらいというところまではコントロールできていないわけです。しかし施設栽培は生育のスピードが速いだけに、その水も肥料も、それらを与えるちょっとしたタイミングのずれが、収穫に非常に大きな影響を与える。どの時期にどれくらいの濃度のものをどれくらい与えるべきだということがあるのに、4つのうちの2つの大事なものの管理ができないのは、大きな問題だと思いませんか。イチゴの場合は、これはセロリなんかでもそうだと思いますが、水がかかっていて初めて不定根というものが出てくるわけですね。

大石 そうです。

関 そうすると、今定植して10日くらいということですが、いまがいちばん大事な時期なわけです。この時期に、正確に濯水できるかどうかで、後の収入が大きく違ってくる。それには濯水量と施肥量をカウントできることが必要です。イチゴに口があれば、それぞれに「水が来ないぞ!」、「俺んところは肥料が足りないぞ!」とか言うはずです。しかし言わないものだから、そこのところを人間の知恵でわかってやって、カバーしてやらなくてはいけない。


水と施肥量のカウントを可能にする点滴チューブ


関 ここは、ポンプは打ち抜きですよね。

大石 そうです。一部のハウスだけエンジンで、あとは電気です。

関 砂取りが付いていますが、この先にはフィルタがあるんですか?

大石 ないです。そのままです。

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