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江刺の稲

その手間と経費は本当に必要?

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第13回 1995年10月01日

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まず、表を見ていただきたい。これは北海道上川農業試験場の相馬暁場長が北海道有機農業研究会の会報に紹介しているデータを引用したものだ。この表では各種の野菜について、北海道と府県の主産地との10a当たり収量と使用している農薬代を比較している。群馬の夏穫りキャベツが北海道をわずかに収量で勝っているものの、その他の野菜ではすべて北海道の方が収量が多い。そして問題は、農薬代金の違いである。タマネギでは兵庫と北海道はほば同水準であるが、長崎のバレイショが北海道の1・6倍、兵庫のダイコンでは5・5倍、群馬の夏キャベツにいたっては実に北海道の13・8倍もの農薬代を使っているのだ。この違いを見て府県の野菜生産者たちは唖然としないのだろうか。
 まず、表を見ていただきたい。これは北海道上川農業試験場の相馬暁場長が北海道有機農業研究会の会報に紹介しているデータを引用したものだ。この表では各種の野菜について、北海道と府県の主産地との10a当たり収量と使用している農薬代を比較している。

 群馬の夏穫りキャベツが北海道をわずかに収量で勝っているものの、その他の野菜ではすべて北海道の方が収量が多い。そして問題は、農薬代金の違いである。

 タマネギでは兵庫と北海道はほば同水準であるが、長崎のバレイショが北海道の1・6倍、兵庫のダイコンでは5・5倍、群馬の夏キャベツにいたっては実に北海道の13・8倍もの農薬代を使っているのだ。この違いを見て府県の野菜生産者たちは唖然としないのだろうか。

 これだけで単純に収益性の比較を語ることはできないが、その他の資機材費を含めた経費の差がさらに大きいことは容易に想像がつく。

 ここまでくれば、「有機野菜」や「安全」などという付加価値ではなく、いくらか減収になっても、習慣化した農薬の使用を減らすだけで、結果として残る利益はむしろ大きくなるのではないだろうか。

 確かに、北海道と府県とでは気象条件も違い、発生する病害虫の種類や量も違う。だが、理由はそれだけだろうか。

 府県の代表的産地の野菜作経営が農業経営の平衡感覚を見失ってしまった結果だと言ったら言い過ぎだろうか。

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