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【北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信】
チン道中と笑うのはどこのドイツだ!
- 西南農場 代表取締役 宮井能雅
- 第46回 2012年03月06日
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竹島周辺の海水がポテトチップの塩に?
「ガンツ・グート!」とはドイツ語であり、標準日本語にすると「ごっつええでんな~」の意味になり、ドイツ人は物事を誇張して言う場合、“ガンツ”を多用するようだ。
長沼、北見・常呂、十勝・音更2名の4人で昨年11月にドイツ・ハノーバーでの農機具の祭典「アグリ・テクニカ」に行ってきた。今回は何度か利用した韓国インチャンを経由した。世界中の有名ブランドが旅行者を魅了するきらびやかなターミナルだが、その裏にはしっかりとした、したたかさが潜んでいた。
ターミナル内を歩いていると、子供がおいしそうにポテトチップを食べていたので、つい私も衝動買いをしてしまった。食べ終わって、ポテトチップが入っていた袋を何気に見ると、海に浮かぶ小さな岩らしきものがあった。「まさか?」と思い、後からネットで調べてみると、「ウルルン島の深水650mからの海水(を使った塩)」とある。だが画像検索すると、やはりあの竹島・男島、韓国で言うところの独島・東島の様であり、ウルルン島の画像とは明らかに違うと感じた。もっと驚いたのは、このポテトチップを販売しているのは韓国のヘテという会社で、カルビーと提携しているのだ。提携関係になる前から販売しているが、味に遜色はない。そうなるとこの韓国の会社がしたたかなのか、それとも海外進出を目指すカルビーがしたたかなのか。まあ韓国の消費者とそれを知らない海外旅行者が決めるのだろう。カルビーさん、北海道の生産者のために今度はロシアの会社と提携し、「返せ北方領土、オホーツクの味!」っていうのをやりましょう。
……などと170度のシートで夢を見ていて、目が覚めるとドイツ・フランクフルト飛行場に着いた。予約してあったホテルまではタクシーを利用したが、私と同じくらいの年齢の運転手は融通が利かず、典型的なザウアー野郎(使ってはいけないドイツ人の別称)だった。ホテルまでは1.5kmとネットに書いてあったので、そのことを運転手に伝えると「それは間違いだ、工事中の道路を迂回するから2kmぐらいになる」と少しケンカ腰で始まった。私はもう少しリラックスしていただこうと、「彼女はいるのか?」と聞いたら「オレは結婚して子供もいる、変なことを聞くな!」だって。
海外のタクシーに乗るときは、私は積極的に運転手に声をかけるようにしている。その方が神秘の東洋から来た日本人相手に、緊張しないで済むからと考えているからだ。ドイツの場合、70%くらいはドイツ人以外の運転手なので、ドイツ人の悪口で盛り上がるが、ガンツ・ドイツ人の場合は対応に苦慮することもある。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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