ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

イベントレポート

2012年度 土を考える会 総会・研修会、ほか


 続いては、近畿中国四国農業研究センターの藤本寛氏より嘉数末弘氏(岡山県)の圃場で取り組んでいる「一粒点播」についての実証報告。試作したバーチカルハローシーダーの少量播種ロールの播種精度が課題だが、「つりがね形の根」が育ち、収量も株数と比べれば良かったという昨年の成果が披露された。

 翌24日は佐藤彰一氏((有)米シスト庄内)が山形から駆けつけ、「日本農業のあるべき姿」と題して講演した。これまでも今後も夢を追いかける農業経営について熱いメッセージを伝えた。


■北海道・道東 TPP後の我が農業―畑作新時代を拓く/2012年2月28日(北海道網走郡美幌町)

 地域を代表する農業経営者、本誌副編集長らによるパネルディスカッションを行ない、TPPの利点や懸念点、反対運動の目的など幅広い議論を交わした。パネリストからは、「TPPに参加すれば外国企業が参入し地域が崩壊する」(平岡敏幸・オホーツク農協青年部協議会副会長)、「外資が参入するほど魅力的な地域なら何が崩壊するのか根拠が不明確」(浅川芳裕副編集長)など双方の立場から意見が出た。道東エリアを中心に約30名の農業経営らが参加した。

 ディスカッションに先立つ講演では、浅川氏がTPPとWTOの違い、品目別影響度、5つの活用シナリオを解説し、「道東農業が躍進するための機会となりえる」と強調した。会場からは「TPPは農業問題だけではない」「コスト競争に勝てない」との指摘が相次いだ。コーディネーターは、 細川幹生支部長。

 一方、TPP後のわが農場指針を記入する会場アンケートでは「畑作4品依存からの脱却」「家族が結束して乗り切る」といった各自の経営方針が示された。


■東北 それぞれの生き様から挑戦の原石を掘り当てろ/2012年3月2-3日(岩手県花巻市)

 情報交換の場を求めて、東北各県から農業経営者、メーカー、研究者など約100名が集まった。はじめに東北農業研究センターの大谷隆二氏が「これからの高速水田輪作」と題して、プラウ・無代掻き/乾田直播体系に関して具体的なデータを用いて分かりやすく紹介した。

 続いて、今回のメインであるディスカッションタイムへ。「もし宝くじがあたったら何をするか?」「今年急に5ha頼まれたらどうするか」といった内容から、所有トラクタや作業体系に関する事前アンケートに基づいて討議が進められた。乾田直播に取り組んできた結果、最も時間を要する作業がレベラを用いた均平作業であることが分かった。

関連記事

powered by weblio