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【北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信】
遺伝子組み換え作物は安全性試験をパスしています。
- 西南農場 代表取締役 宮井能雅
- 第47回 2012年03月29日
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「組み換え作物は安全ではありません!」
こんなトンデモナイ発言をできるのが、北海道民のみならず日本中にワンサカいる。もっと恥ずかしいことは生産者自らが発言していることだ。その彼ら、彼女たちが属する農業組織も同じようなことを言うのだからタチが悪い。
結論を言おう。国家が安全性試験をして既存の作物と同等の安全性を保証した作物に関して、国家以外の反政府主義者がドウだコウだと意見を述べるのは自由だが、安全ではないと発言することは基本的に間違いであり、そのような国家転覆を行なうのであれば、日本国刑法77条の内乱罪違反で死刑を覚悟していただこうではないか。
ある遺伝子組み換えの専門家によると、組み換えの安全性とアレルギー性とは同等に考えて良いそうだ。アレルギーの原因のほとんどはタンパク質である。組み換え作物の遺伝子は胃の酸では何秒で分解されるか、熱で分解されるか、慢性毒性はどうなのかなどが試験される。その後、世に出た組み換え作物の安全性は農林水産省、厚生労働省、内閣府の食品安全委員会が、既存の作物では決して証明できなかった安全性を自信を持って、既存のものと同等とみなし得ると明記できるのである。また反対派がよく使う、道徳観についてもこの審査では道徳を目的としないと明記されている。
このようなことは1994年から行なわれ、日本のみならず、世界中でほぼ同じような基準で安全性試験が実施され、利用されている。
反対派の生産者に問いたい。まず基本的に我々生産者が栽培して収穫、販売した農産物は科学的に安全かどうか、調べ直す必要があるのではないだろうか。昨今の放射能だけではなく、カビ毒やイモのソラニン、野生のキノコなど危険物がたくさんあり、一部には健康被害があることもご存じだろう。特に食用に向かなかった観賞用のトマトを食用にできたのは、育種と言う人間の本来の欲があればこそ、マーケットに出てこられたのだ。
そして組み換え作物はすべて、例外なく、安全性の試験を行なったものしか存在していないし流通していないのだ。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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