記事閲覧
【座談会】
「農家・オブザイヤー」8周年記念特別座談会
- 編集部
- 2012年04月24日
- この記事をPDFで読む
消費者の「感動」が唯一の評価基準 1000軒を超えるオイシックス出荷農家の頂点を決する「農家・オブザイヤー」が“紅白歌合戦”を超える日?!
■座談会出席者:オイシックス(株) 阪下利久、小堀夏佳(聞き手/本誌副編集長・浅川芳裕)
――「農家・オブザイヤー」は、革命的な賞だと勝手に思ってるんです。というのもこれまでの賞は、日本農業賞をはじめ天の声というか農業界の内輪で農家を評価してきたのが、お客さんが商品の良しあしを基準にニュートラルに農家を評価する時代になった、その象徴という気がして。いきなり固い話から入ってしまいましたが(笑)、要は「農家・オブザイヤー」の出現で農家がどう変わったのかを聞いていきたいなと思っています。そもそもどうやって選ぶんですか?
阪下 まずオイシックスでは販売した商品にお客さんがコメントを書き込めるんですよ。
小堀 クレームはクレームであって、それ以外の感想ですね。書き込みがあって初めて「1」評価のカウントがつく。
阪下 それで販売した商品のデータを1年分集計して、コメントの多い順からノミネートしていくんです。
小堀 全国1000軒もの契約生産者さんがいる中で、本賞にノミネートされるのは5~10名くらいかな。コメント数は、一人につき100件くらいはありますね。
――売り上げとは関係あるんですか。
阪下 あります。けど、ちょっとしか売れてないのに「おいしい」とコメントするお客さまの数がとても多い商品もあるんですよ。そうやって普通はノミネートから漏れかねない商品も上がってくる。それがこのやり方の面白いところでもありますね。
――それで今年の1位が……。
小堀 本賞の呼び方としては最高金賞、銀賞、銅賞で、今年最高金賞を獲得したのが「みつトマト」。「蜜のように甘い」「子供がよく食べる」というコメントが多かった。生産者の伊原努さんは、最年少(26歳)の最高金賞受賞でした。
阪下 銀賞が沖永良部島、未川繁文さんの「生きくらげ」。さとうきびの搾りカスを含んだ、ミネラル豊富な大地で栽培したのが売りですね。面積的にももたくさん作ってます。
小堀 私としては、去年2位(銀賞)だった安納芋(村野繁長さん)が今年ノミネートされなかったのに、「なんで!?」って驚いたんですよ。相当出荷してるんですけど、オイシックス以外でも色んなところに出回って、定番になっちゃった。そうなるとどうしても感動の声が薄くなるんですよね。その点、生きくらげはコリコリした食感に対して感動の声が多かったんです。オイシックスの中では今までなかったから。
会員の方はここからログイン
編集部
座談会
ランキング
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)