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【今月の数字】
西友の中国米価格/高級小売店の新潟コシヒカリ価格(どちらも1kg当たり)
- (株)結アソシエイト 代表取締役 松田恭子
- 第94回 2012年04月24日
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260円/580円
数カ月前、都心の米穀店に生産者と視察した。「店で一番売れ筋なのは?」という生産者の問いに対する答えは「中米」(1.70~1.85mmのふるい下米)だった。顧客の半数以上が飲食店であり、東日本大震災以来の米の高止まりで中米の需要が増えているということだった。
3月10日、西友が首都圏など149店舗でSBS(売買同時入札制度)米の販売を開始した。中国・吉林省産の玄米を輸入し、日本で精米した商品で、小売価格は5kgで1,299円と同店で最も安い国産米より2割も安い。西友ではこれまで全体で100t程度だったSBS米の店頭販売を3月から1,000tへと引き上げるという。
SBS米とは、輸入米の適正な市場評価を得るため、輸入する商社と買い手の卸売業者あるいは加工業者などが連名で、農林水産省総合食料局に対して買い入れ及び売り渡しを申し込むもので、売り渡し申込価格と買い受け申込価格の差の大きいものから順に農林水産省総合食料局と契約する方式だ。ミニマム・アクセス輸入の一部として、毎年約10万tがSBS方式で輸入され、主として主食用に販売される。どの国からどの米を輸入するかは、業者の裁量に委ねられているため、SBS 輸入は、自由化前の米輸入の予行演習のような性格を持つと言われている。2010年度に9回の入札で約3万7,000tにとどまった落札量が、翌年度は4回で10万tに達した。
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松田恭子 マツダキョウコ
(株)結アソシエイト
代表取締役
日本能率協会総合研究所で公共系地域計画コンサルタントとして10年間勤務後、東京農業大学国際食糧情報学科助手を経て農業コンサルタントとして独立。実需者と生産者の連携の仕組みづくりや産地ブランド戦略を支援している。日本政策金融公庫農業経営上級アドバイザー試験合格者。(株)結アソシエイト代表取締役。
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