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【北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信】
ブランドもの、お好きですか?
- 西南農場 代表取締役 宮井能雅
- 第48回 2012年04月24日
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「ベンツのエンジンはガラクタだ!」
2011年、ハノーバーで開催されたアグリテクニカには、旧友ヤンと北海道の生産者4名が2年ぶりに再会して、中部ヨーロッパの意気込みを見て回ろうということになった。毎回、拡張される会場にはいろいろなトラクタ、コンバイン、作業機、IT関連機器があり、中部ドイツ人のチョイ肩幅ががっちりした金髪・ブルーアイに会うことになったが、少し気になることがあった。
日本でもブランド力がある、グローバル・ブランドのベンツへの評判が著しく悪いのだ。特に200馬力を超える産業用ディーゼルエンジンに関しては国籍、職業に関係なく皆が口をそろえて、冒頭の「ベンツのエンジンはガラクタだ!」と言い放つ。そんな日本国内のベンツ・オーナーにとっては、耳をふさぎたくなるような暴言を多くの場所で拝聴することになった。
今回はヰセキ北海道・新恵弘さんの紹介でフォレ―ジ・ハ―ベスターなどで有名なクローネ社の工場視察ができる手配をしていただいた。工場案内は日本に何度も来ているドイツ人の担当者である。丁寧な表現ではあったが、この方もやはりベンツの産業用ディーゼルエンジンに関しては良い意見を持っていなかった。このクローネ社は10年末までは500馬力のベンツ・ディーゼルエンジンを2台搭載した世界最大のフォーレ―ジ・ハーベスターを製造していたが、現在のモデルはマン社の1078馬力のディーゼルエンジンを使用し、生産者からもハーベスターの能力と共に絶対的な信頼を得るようになった。日本では産業用マン・ディーゼルエンジンはJRの鉄道車両、海上自衛隊の潜水艦や一般船舶で有名だが、そのエンジンは明らかにベンツよりは信頼性が高そうだ。
なぜベンツのエンジンはガラクタなのか聞いてみたが、それほど難しい話ではなかった。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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