ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

土門「辛」聞

ヨーロッパ、食を巡る旅で出会ったEU認証のオーガニック食品「有機インスタント味噌汁」に思うこと


 たまたま友人がこの会社と有機農産物の取り引きがあり、経営内容をたずねたら、「年商63億円程度、税引き利益1億円、自己資本比率41%の優良企業」という返事が戻ってきた。有機JAS認定(小分け業者)の資格は、NPO法人日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会(JONA)にて取得している。

 半世紀以上も米国やヨーロッパで日本の伝統的な食品を輸出してきた(株)むそう商事という会社の存在を遠くフランスの家庭で知ったのは希有な経験だった。この会社の現在の発展は、発祥母体だった「食養新生会」の時代の活動が、海外のオーガニック・ファンのハートを射止めたことにあるのではないかと思う。

 むろんこの会社は、伝統食品の海外輸出に、国の補助金に頼ることはなかったはずだ。

 農産物輸出を奨励すべく、農産物輸出促進事業なる補助事業が21年度からスタートした。その多くは、輸出市場開拓と称した公費による観光ツアーを送り出すだけで、事業が目的とする成果は期待薄だ。これまでにも同じような補助事業が組まれたのにもかかわらず、さほど効果が出ていないことが何よりもの証明だ。

いくら補助事業を打ち出してもむそう商事のような会社は台頭してこないだろうというのが筆者の考えだ。

関連記事

powered by weblio