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特集

チャレンジ!コメ輸出 探そうあなたのお客さんは世界中にいる【後編】

先月号に引き続き、今月号ではコメの海外輸出に関する特集をお送りする。今回の記事は前号から一転して、ミクロな視点を盛り込んだ。マイナー中のマイナークロップとはいえ、世界中に流通しているジャポニカ米がどのぐらいの価格帯で売られているのか、さらに日本産米と米国産米、スペイン産米等はどのぐらい価格差があるのか、さらにどのような食のスタイルの中でジャポニカ種は食べられているのかなどといったことについて、世界各国在住の日本人に協力を仰ぎ、調査を実施した。さらに、すでに輸出を実現している農業経営者に、輸出実現にいたるまでの経緯と現状、さらには今後の戦略について話を聞いた。なお、取材時期と春作業の時期が重なったため、残念ながら今号では記事にすることができなかった輸出事例もいくつかある。それらは次号ないし次々号以降で掲載する機会を設けていく予定である。海外に顧客を持つことは決して夢物語ではない。あなたにもできるコメ輸出の可能性をぜひ感じてもらいたい。

マーケット分析 やっぱりみんなはあなたのコメを求めている?世界各国における日本産米と外国産米

 価格面で国際競争力がないと言われている日本産米。ゆえに、輸送費や関税等の問題を差し置いても、コメなんか輸出しても無駄という意見が横行している。だが実際にはどうなのだろうか?もしかしたら、多少であれば高くても食べたいと思う人もいるという事実を都合良く無視した思い込みかもしれないのではないか?そのような観点から各国在住の日本人にアンケート協力を依頼し、日本産米、さらにはジャポニカ米が持つ価値について調査を行なった。


 個別の回答は次頁以降に掲載しているが、価格は高いとはいえ、日本産米を入手したい日本人が少なからずいるという事実が分かった。今回のアンケート協力者の中には、現地で日本食文化を広める活動をされている料理研究家も複数おられたが、その方々からは日本産米がより普及するための建設的なアイデアをいただいたので、ここに紹介する。

 「ドイツ人はコメを『炊く』のではなく、パスタのように『ゆでる』方法で料理することが多く、これでは日本のコメの美味しさが味わえません。きちんとした料理法を伝授する、日本の炊飯器と抱き合わせで普及させるなどソフト面で考慮できる部分が多い」(ドイツ)

 「ロンドンに住むおびただしい数の中国系移民(多くが富裕層の子息)に対し、日本産米を中国食材店経由で売って行く方が現実的のように思う」(英国)

 「パンでも全粒粉パンなんかを好む人もおり、ブラウンライス(長粒種の玄米)を注文する米国人もよく見かけますので、国産の玄米も市場がありそう」(米国)

 「日本食=寿司という固定観念を覆すような日本食メニューがもっと一般的になるように、プロモーションする必要かも」(イタリア)


各国在住の日本人に送ったアンケート

Q1:日本から輸入された日本産米は現地にあるか?またその品種・産地・価格は?

Q2:日本産米以外のジャポニカ米の品種・産地・価格は?

Q3:あなた自身はどのようにして日本産米を手に入れているか?

Q4:日本産米は現地に住む人の感覚として、高いか安いか、それとも適当な値段か?もし高いと思う場合は、どれぐらいの価格だったら魅力ある商品となるか?

Q5:身近な外国人の友人の日本産ジャポニカ米に対する印象や評価はどのようなものか?

■イタリア(ローマ)…コメ生産が盛んだが日本食の普及は遅れ気味。これからが狙い目か。

A1:ジャポニカ米は流通していますが、イタリアで純然たる日本産を手に入れるのは一般の人は難しい。

A2:中華食材店でイタリア産のジャポニカ米や交配米が数種売られていますが、産地はパダノ平野やロンバルディア、ピエモンテなど北イタリアなどです。価格は10kgパックで25~30ユーロ(約2,500~3,000円)ぐらい。

A3:イタリアは他の欧州主要国に比べ、日本食材を見つけるのが困難で普通のスーパーでは手に入らないので、中国食材店(日本食材も多少は置いてあります)で買います。中国食材店まで行けないときは、近くのスーパーにある日本産米に近いイタリア産米で間に合わせるときもあります。RIBE、ORIGINARIOという種類は丸くて比較的日本米に近いです。

A4:ジャポニカ米は多少高いですが、あまり大きな差ではなく、気にならない程度です。

A5:イタリアには米食文化があるので、ジャポニカ米に対する興味は大きいと思います。寿司が大ブームのため、家庭でもチャレンジしたいと思っている人は多く、それに適したコメのニーズはあります。

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