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特集

チャレンジ!コメ輸出 探そうあなたのお客さんは世界中にいる【後編】



A5:一般にフランスの人は「味のないもの」を食べるの得意ではありません。また「粘る」ものを食べるのも得意ではありません。寿司の場合は(酢飯になっているので)別ですが、白飯は彼らにとっては「味のない」もの。また、フランス人は口の中で味を混ぜるということができません(日本人はご飯とおかずを口で混ぜますね)。ですから、味がついてないものが本当に得意ではありません。したがって、白飯には、丼ものとかでない場合はヤキトリのタレなどをかけて食べます。それと白飯は彼らにとっては主食ではなく「野菜」です。日本風のお弁当屋さんで、コメを他の野菜と取り替えて、というフランス人も見かけます。
現状では、寿司のブームはフランスではピークはすぎたと思います。現在パリは淘汰が始まった感じですね。一時のようにネコも杓子も寿司という時期は終わりました。まわりの店はいっぱいなのにガラガラな寿司屋を沢山みかけます。それを考えると、日本産米が普及するのはフランスでは結構難しい。もっと早く、それこそ東日本大震災などが起こる前に戦略的に進出していれば、また事態は違ったのかもしれませんが。


事例紹介 取引先と顧客を海の向こうに見つけた私たちがコメ輸出に取り組み始めた理由

2012年現在で、本格的にコメ輸出に取り組んでいる農業経営者は、各道府県に数人程度、となると間違いなく100人はいないはずである。しかし、10年先、20年先には国内消費市場が縮小していかざるをえない。猫も杓子も輸出を始めようとなってから、考えてももう遅い。そこでこの章では、すでに輸出を始めている農業経営者に、輸出を考えるようになったきっかけ、現在の取り組み、今後の展望について話を聞いた。ぜひとも参考にしていただきたい。

■case1 農業法人A社(宮城県北部)/輸出先=香港、インドネシア

・代表取締役社長X氏(60歳代)
プロフィール:農業高校を卒業後に就農。昭和40年代から水稲に絞って規模拡大し全量を農協出荷に当てていたが、1987年の特別栽培米制度の発足を機に消費者への直販を開始。経営規模は40haですべてササニシキ。年商約6,000万円。香港へのコメ輸出は2008年より開始。

 宮城県北部にある農業法人A社(取材先都合により匿名表記)は、2008年から始めた香港への輸出を皮切りに、海外への売り込みに力を入れている。転作分の加工用米を新規需要米として登録し、新たな販路を見出した格好だ。

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