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特集

今から始める漢方生産 全国に広がる契約栽培最前線


 「栽培するにあたって、われわれが持ってるノウハウは委託栽培先に全部開示している。とはいえ、取り組んでからまだ日が浅いので、細かい栽培指導ができるわけではない。逆に手をかけなくてもカンゾウが育つ場合もあり、その原因が気候なのか、土質なのか、今はそれを見極めている段階。27道府県で試験栽培しているため様々な結果が短期間で経験できることが財産となる。圃場で起きたことはちょっとしたことでもノウハウになる可能性があり、共通する部分はみんなで共有して、そうでない部分はその場所の特性として、確かな栽培技術を確立していきたい」(末松氏)

 カンゾウの栽培に向いている生産者の気質を末松氏に尋ねると、「個人的な直感だが、これまでサツマイモや葉タバコを栽培してきた生産者なら問題なくこなせると思う。カンゾウは地下部がちゃんと育ってくれればよく、地上の見てくれは関係ない。葉に害虫がつかないように工夫する葉タバコと比べたら、カンゾウは手間がはぶけてだいぶ楽に感じるのではないか」との答えが返ってきた。

 栽培地は順次拡大していく予定で、福島県では復興事業を兼ねて実施する話も。また原材料の安定供給への道筋が見えれば、商品をすぐにでも開発したいという声が、生薬にとどまらず食品関係の企業からも届いている。早ければ今年から、買い上げたカンゾウが商品化される可能性もあるのだ。


【世界商品になる日もくる!?】

 「今後、接ぎ木技術を活用することでの栽培期間短縮や、紫外線ストレスの制御による含量成分の向上も期待できる。現在はカンゾウの登録農薬はなく一般野菜として登録されてる農薬は使用可能で除草剤はラウンドアップのみ。だが、農薬開発に協力するメーカーや、データを定量的に集め栽培指導する研究機関などと連携が進めば、園芸技術が発達したことで世界的に広がったトマトのように、カンゾウも一気にポピュラーな作物へと躍進するかもしれない。

 ノウハウは現在100点満点で60点ぐらいの完成度。しかし現場の感性で気づくことは多々あるので、数年後には100点を超えているかもしれない。そのためにはたくさんの方に参加してもらった方がいい。興味ある方はぜひ問い合わせいただきたい」(末松氏)

(取材・文/鈴木工)

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