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特集

今から始める漢方生産 全国に広がる契約栽培最前線


(参考資料「利国鉱の新疆甘草」1982年)

■カンゾウの栽培化 ここがポイント

・待ったなしの対応が迫られている栽培化
根が長く広く伸びるカンゾウは採取によって砂漠化が進行するため、中国政府は野生品の採取を厳しく制限するようになり、一時はワシントン条約に掲載するという話もあった。

・グリチルリチン含有量を高める
日本薬局方規格基準ではグリチルリチンの含有量を2.5%以上と規定している。従来、栽培品はこの基準を満たすのが難しく内蒙古の野生種に頼ってきた。

・収量を高める
野生カンゾウの収量(生薬部位)は6haあたり0.8t程度。また、収穫までに4年かかっていた。商業生産に向けては栽培の短期間化と収量の増大が課題となっていた。

・価格
中国からの輸入品が高騰しているとはいえ、実用化が始まったばかりの国内栽培品の価格はまだまだ高い。

【2009年2月】
大阪薬科大学 武田薬品工業(株)
ウラルカンゾウの優良個体を選抜し、生薬学雑誌に報告

―材料/国内各地域から収集した7系統
・東京大学系
・甘草屋敷系
・ロシア系1
・ロシア系2
・中国瀋陽薬科大学系
・医薬基盤研北海道系

―栽培方法
5cmの長さに切断したストロンを、培養土を充填した直径10cm長さ50cmの塩化ビニール製のパイプに植え付けた。

―選抜指標
・地下部の成長が早いこと
・主根の生根重200g株以上
・グリチルリチン含量2.5%以上

―選抜結果
東京大学系は栽培4カ月でグリチルリチン含量が4.59%を示し32カ月では6.09%の高含量に。ロシア系2は栽培2年目で生根重600gと生育旺盛でグリチルリチン含量も3.13%と規定以上。

【2010年10月】
鹿島建設 (独)医薬基盤研究所 千葉大学
ウラルカンゾウの水耕栽培技術の開発を発表

―材料
医薬基盤研究所が保有する苗から、人工栽培環境下で有効成分の蓄積量が高い優良系統(約1年の人工栽培でグリチルリチン含有が3%を示す系統)を選抜。

―種苗
1本の苗から約4カ月で数十本のクローン苗を作る増殖法を開発(従来の選抜・増殖法では4年以上かかる)

―栽培方法
環境条件を管理し、適度なストレスを人工的に与えることで根を肥大させる栽培ユニットを開発。

―これまでの成果
新たに開発された手法で水耕栽培を行うことにより、収穫までの期間を約1年から1年半に短縮できる。2年後をめどに実用化の予定。

【2010年10月】
三菱樹脂 グリーンイノベーション
人工栽培に関する共同研究開発をスタート

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