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特集

伸びるぞ!府県の畑作野菜経営
なぜ今、府県の畑作野菜経営に注目するのか

 【冬に働けるものが勝者】

 それから、今回のバレイショ作付けでは、確かに機械がなく手植えになり、その点では労力を取りました。でも私は別のことも考えました。バレイショの植え付け時期は私には暇な時期なのです。手が間に合う限りであれば少しくらい時間がかかっても善しと考えるべきなのです。

 ぜひ若い経営者の方に考えていただきたいのは、経営者にとって手間というものは農繁期と農閑期では単価が違うのだということです。時々、研究や行政の方々が、単純にある作物の労働時間を積算して経営計算をしたりしているのを見たりしますが、やはり給料を貰っていたのでは経営を考えることは無理なのでしょうかネ。省力の手立てを考えるのは当然なことですが、農業というものは人ではなく作物や自然が働いているのであり、人はそれに間に合わせる下準備の仕事をしているだけなのです。農繁期の作業時間は文字通り待ったなしの時間ですが、自然の時間に追われない農閑期に人間の都合で働けるなら、その労働は農繁期とは別の意味を持つ時間なのです。時間に余裕があるという意味ではその労働単価は安いわけですが、でも、その結果で自然の力を使いきるという意味においては価値の高いものなのです。暇な時期に仕事をしても、放っておけば土とお天道様が勝手に作物を育ててくれるのですから。それが農業なのであり経営なのではないでしょうか。働かされる者の立場ではなく経営する者の立場で時間を考えるとはそういうことだと思います。暇をいかに活用するかが経営者なのです。冬に働けるものが勝者なのです。


【異質なものに出会う価値】

 私は、牛久市女化という台地の畑作地帯に住んでいますが、経営の主体は家から離れた場所にある水田です。自分の水田もありますが、措地や請け負いが主体です。また、機械の償却を早める目的も含め、周辺の野菜専業の農家の畑で麦を請け負いで作ることも積極的にやってきました。さらに2、3人の得意分野の違う野菜専業農家の人を自分の畑に呼び込んで数人がある面積の畑を順繰りに使い回す交換輪作もやりました。そうすると誰もが素晴らしい作柄になりました。

 それ以上に、違った能力を持つ異質の人々が一つの場所に集まりそれぞれの仕事をすることは、お互いを良く見ることができるので、それぞれの経営にもよい影響を与えるようです。農家、農村というものは、同種のものだけが寄り添いがちなものです。しかし、他人と同じであることより、あの人と自分はどこがどう違うからこそ組めるという考え方が大事なのではないでしょうか。とくに、自分の家族だけでげ事をすることの多い小さな野菜農家ほど、経営のスタイルやセンスの違う請負屋さんと組むことはきっと勉強になるはずです。


【今の経験を疑ってみる】

 こうして、面白かっていろいろな経営実験をやってみると、さらに新しいテーマが出てきて当分隠居はできないようです。さらに新しい技術や知識、あるいは経営観を取り入れながらも、むしろ技術が使えなかった昔風の土や自然の力を引出す農法仁戻っていく方が良いような気がしています。例えば今年、ラッカセイをマルチをせずに作ってみましたところ、栽培初期の見かけは悪かったのですが、最終的には変りません。今年は決して良い条件ではなかっだのに。

 私たちが、いつの間にか土や自然の力を引き出す本当の意味での経営努力を見失っているため、場合によっては必要のない資材や薬や機械を使わざるを得ない状態に陥っているのではないかと感じます。澗時にそれは、あまりにも目先のお金にとらわれすぎているからでもあると思います。そんな意味で、今後は、陸田という条件をも使い、水田の浄化機能を使った畑作、緑肥、さらに価格の良いヤマトイモなども経営実験のテーマにしてみたいと考えています。

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