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世界の農業機械・資材トレンド

堆肥ガスに用心(米国)、ほか

米国では冬から春にかけて、多くの農家が展示会や実演会に参加するための時間をつくる。最新の大型トラクタを見て回る以上にも学ぶところが多くあるからだ。

米国 堆肥ガスに用心

 ペンシルバニア州ヨークのヨークフェアグランドではキーストーン・ファームショーが毎年開催されている。今年はその場で、ペンシルバニア州立大学の農業関連の安全専門家であるデニス・マーフィー博士が講演し、堆肥を貯蔵する閉鎖スペースで作業を行なう際の注意を喚起した。

 8年間におよぶ研究後に設定された基準は、2010年10月の米国農業工学会(ASABE)にて「リスク回避のための堆肥貯蔵場所の換気」というテーマで初めて発表された。マーフィー博士によれば、基準を策定した目的は「閉ざされた堆肥貯蔵場所に入る際に、陽圧状態や強制的な換気要件を明確にすることで、窒息、被毒、爆発といった危険を事前に回避することだ」という。博士は予防策をいくつか紹介している。その1つは貯蔵場所に入る前から中に入っている間、ガス検知機器を持ち歩くことだ。さらに、作業は他の作業員と組になって行ない、相方の同僚に安全性を監視してもらうよう勧めている。

 「閉ざされた堆肥貯蔵場所に足を踏み入れてからでは、対処できない場合が多い。堆肥から発生するガスは無色なうえ、臭いがないこともある。それでは農場で発生する他の臭いにかき消されてしまうので、我々の臭覚と視覚は役に立たない」とマーフィー博士は話す。

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