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【編集長インタビュー】
非農家出身の新規参入者だからコメ農業にイノベーションを実現
- 株式会社穂海 有限会社穂海農耕 代表取締役社長 丸田洋
- 第92回 2012年08月10日
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農業こそまさにモノづくり 会社では得られない面白さ
昆吉則(本誌編集長) 丸田さんは二年前の読者の会の全国大会で話してもらった時、「うちのコメはおいしくないです」と発言して受けてましたよね。
丸田 あれはいろいろ言われました。
昆 最近はそうでもないけど、40年くらい農家と出会ってきてご飯をご馳走になることも多かった。そんな時、決まって「うちのコメはうまいだろう」と言われて困ったことがままあった。失礼だけど、自分のコメ以外は食べたことがない人が多いのだよね。農家の多くが自分を相対化できていないし、したがってお客さんの存在にも気づけない。特に、産地評価が独り歩きしてきた新潟県は日本の中でも一番危うい位置にいると思う。その新潟でコメ作りをしながら、「おいしくない」と言う丸田さん。自己相対化できる、あるいは自分の立ち位置が明確になっている。新規参入者だからなのだろうね。
丸田 私は大学卒業後、エンジニアをやっていたんです。でも勤めて2年目にこのままでは会社の歯車であるだけの存在になるような気がして退社しました。それからはスキー場や雪山を案内する仕事をしてました。それである時、声をかけられて農業をやってみたら、これはまさにモノ作り。エンジニアは仕事が細分化されていて、全部の工程ってなかなか見られないんですよ。でも農業は本当に種から作ってモノになって、さらには消費者の顔まで見える。面白いなと思いましたね。
昆 穂海は設立何年目なんですか。
丸田 平成17年に立ち上げて、18年から作ってるから7作目です。農場の規模は38町歩でスタッフは僕以外で5人。
昆 農業以外から来た人達が多い?
丸田 農家の子供はいません。そういう人達の方がやりやすいですよ。固定概念がないので。
昆 農地を集めのはどうしてるんですか。地縁関係の無い貴方が。
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丸田洋 マルタヒロシ
株式会社穂海 有限会社穂海農耕
代表取締役社長
1974年新潟県生まれ。東北大学機械航空工学科卒。発電機の開発、スキー場勤務を経て、2005年に就農。05年に立ち上げた有限会社穂海は現在、有限会社穂海農耕に改名し水稲の栽培と作業受託業を担当する。2011年には集荷・販売、コンサル業務を行う株式会社穂海を設立。またJGAP導入指導員として毎年50~60件の講演や研修等を行う。同社はJGAP団体認証の第一号でもある。
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