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案外知られていないが、食害があるコーンなどはカビ毒が発生して、その毒性は一部の農薬よりも危険で健康被害もあるとの報告書が存在するのだから虫を無視することは危険なことなのである。ちなみに日本はその様な安全・安心なバイオ(GM)・コーンを1500万t(日本国内の米生産量のほぼ2倍)の量をGM国内栽培非推進派の会社が輸入しているのだからおかしな話だ。
以前米国・モンサント本社を訪れた時に、ある副社長は「Bt作物は対象害虫が食べなくても効果がある」、つまりBt作物に近づいただけでも虫は嫌がる云々と説明していた。その点をフィリピンのバイオ関係者に聞いてみたが、「そんなに素晴らしい効果はない」との回答を得た。まっ、早い話、モンサントも時にはウソとは言わないがハッタリをカマスこともあると言うことなのだろうか。
後戻りはできない
フィリピンではこのバイオ・コーンを栽培するに当たり、大きな反対運動があったのも事実である。中には全く無駄なハンガーストライキをしたり、プラカードを持って実験農場を襲ったりしたこともあるそうだ。彼らを“グリーンガイ”(緑の連中)と呼ぶそうである。このグリーンガイはヨーロッパの大本家が資金提供をして、フィリピン国内で扇動したのだから、侮ってはいけない存在なのだろうが、現実はグリーンガイには冷酷な結果になったそうだ。一度、生産者がバイオに足を踏み入れたならば、後戻りはできない。
つまり、GMの安全性、生産性の高さ、効率性、作業性すべてにおいて既存の品種を凌駕することになれば、「昔は良かった」などとハンカクサイことを言うアホーは存在しないと言うことである。
さーみなさん、使えない旧世界のヨーロッパの香りがするベートーベンの田園ばかり聞いていないで、大阪の新世界、間違い、新大陸米国の感動を与えるドボルザークの名曲、新世界のメロディと共にバイオのニューワールドを経験しましょう。
続く。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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