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そもそもこのプロジェクトは、「45rpm」というアパレルブランド(本社は東京都港区南青山。国内に50店舗、海外11店舗を展開)の社員さんが、うちに遊びに来られたのが始まりです。僕自身は、もともと農業の服はダサいと言って農業外の人にとやかく言われたり、ただ派手でシャレた感じのデザインをされたりするのに、とても嫌悪感を抱いていたということがありました。それならば、農業者にとって一番カッコイイ農作業着って何なのかを考えたんです。農家にしかできないこと、農家であるからこそできること、それって自分で素材をつくれるってことじゃないですか。だったら綿花作って野良着つくったらめちゃくちゃカッコイイじゃないかと。
超高級ブランドのプ◯ダのTシャツ着て作業するよりも、自分で綿花作って藍で染めてそれ着て農業してるヤツのほうが何百万倍もカッコイイ。
でも、綿花作れてもそれを摘んで、種とって、紡いで、織って、型紙とって、縫製して……って考えたら最低限それなりの道具が必要だし、それを置くスペース、それをやる時間、技術、考えただけで絶望的な気持ちになってきます。
国産綿×ファッションブランドで世界を席捲!
で、僕がそういう時にいつも利用するのが「コラボレーション」ってやつです。ご存知のように日本ってものすごい加工技術がある国なんですね。だから綿花加工以外にもいろんな加工技術を持ったところっていっぱいあるんです。「自分でできないことは誰かに頼む」。これ、基本ですよね。今回はご縁もあり、45rpmさんと意気投合して綿花プロジェクトを始めましたが、実はこのコラボレーションのうまみはまだ他にあるんです。
「45rpm」というブランド価値も一緒にコラボできるということです。(45rpmさんのTシャツは大体1万円くらい←滅多に買えませんが)。これがデカイ。例えば将来的に販売する時も「農家がつくったTシャツ」として直売所で売るのと、45rpmのロゴを付けて百貨店の店舗で販売するのとでは同じ素材であっても当然価値が天と地ほど違ってきます。
鹿嶋パラダイスTシャツプロジェクトも今年で4年になります。やっと今年(おそらく)世界初無肥料無農薬綿花でつくったTシャツができあがります。そして45rpmのニューヨーク店にてAll Natural All Made in Japan T-shirtとして1万ドルで販売しよう!! なんて話もでています。
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唐澤秀 カラサワシュウ
鹿嶋パラダイス
代表
1976年静岡県浜松市生まれ。明治大学農学部卒業後、1年間の就職浪人を経て2000年(有)農業生産法人茨城白菜栽培組合入社。ハクサイの生産から出荷までのマネジメント業務全般に携わる。08年同社を退社し、独立。屋号を「鹿嶋パラダイス」とする。全品目において無農薬、無肥料の自然栽培を行なっている。水田1.2ha、ハウス10a、露地5ha。今春には鹿嶋参道に直営飲食店「樂田家」をオープン。 http://kashima-paradise.com/
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