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海外レポート

オランダ農業視察ツアー訪問記 第1回 今後の人生の考え方と方向性を見出すことができた。



ツアーで感じた事

 一番興味があった事は、農業に関わる人の意識と、現場に赴き、見る事で感じる農業・農村の様子だった。種苗会社や、大学に所属する研究・開発者らから感じたのは、オランダの農業がビジネスとして発展する事に重視しているという事だ。農業の現場が、いかにして儲ける事が出来るかに注力していると強く感じた。日本であれば、いかにして農家に種苗・農薬を買ってもらうかがポイントだろうし、大学においては、こともあろうか、研究が現場に還元される事無く、「理系」である当人の、自己顕示欲を満たすためのツールになってしまっている場合が多い。

 オランダの風土を見て、水路が発達している事と、農地の一区画が一律6ha(見学先の農家周辺においては)である事に注目した。この国には土地の所有権にしがらむ人、というより、そういう文化が無いのだろうと思った。それぞれの国によって歴史はもちろん違うだろうが、国全体の最適を目指している事が垣間見えた気がする。でも日本人にだって、高速道路や商業施設誘致による開発時には、お金と引き換えに喜んで土地を転用するリアクションの早さがある事くらいは知っている。

 しかし、日本でも、オランダでも、それぞれがおかれている環境(気候、土地、政策、問題等)の中で出し切っている生産技術の度合いは変わらないからではないかと考えた。しかし、今出してる以上の力があるのに出し切れていないという日本農業との大きな違いは、そのおかれている環境なのだろう。土地もほぼ平地で、日照時間も圧倒的に長く、涼しい。加えてもちろん、その環境を強みに出来る作物をオランダ人は知っている。そこで日本の「農業関係者問題」の存在をさらに大きく感じた。このツアーでは、オランダの「農業関係者問題」の存在は、確認できなかった。オランダのみならず、海外の農業経営者は、今どのような問題と戦っているのだろうかが気になる。

 この疑問含め、真理迫る質問ができなかったのには悔いが残る。自分が聞きたい質問を他の人が必ずしも聞いてくれるわけではないし、技術や、政策などはある程度調べれば出てくるのだから、どうせなら、そこに行かなければ聞けない事を、相手の話を割ってでも聞くべきであった。また、オランダの農業に、疑問や感想を持つためにも、その国の知識をもっと深めてから行く必要はあったと思う。


感謝の気持ち

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