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【住めば都、耕せば楽園】
続・農業者にとって一番カッコイイ農作業着とは?
- 鹿嶋パラダイス 代表 唐澤秀
- 第3回 2012年10月12日
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僕なんかはそれを見て、「あ~、やっぱり分かってないなあ……。せっかく手間と経費かけて頼まれてもないことやってんのに」と思ってしまいます。
では、実際どういうものが多いかというと、まず「ただ派手」であるだけ、確かにヴィヴィッドで映える色だけれども、なんかそれだけで終わってしまっているものですね。
そして「ジーンズ系」。これがまた厄介で作業着=ジーンズという固定観念から来ているんでしょうけど、米国中西部の乾燥地帯由来の作業着であることを忘れてはなりません。ここは日本なんです! 厚くて、重い、膝は曲げにくい、濡れると致命傷ということで、農作業着としては考えにくい素材です。
僕が農業界に入ったのは大学卒業後、前職の契約農家で山梨の清里にある農場に行ったことが始まりです。そこではレタスと白菜を作っておりました。レタスは朝2時から収穫です。高原特有の濃い朝露とレタスの切り口を水で洗っていくので、服がビショビショになります。
最初はナイロンのカッパみたいな素材のものを着ていたのですが、水は入らないけれど、中は汗で水が入ったように濡れ、今度はポリエステルのものを買ったら水がすぐに侵入してくる状況で、とにかく不快でなりませんでした。作業に集中できないし、なんかイライラしてくるのです。
で、それを解決してくれたのがJA長野で販売しているゴアテックスのカッパでした。
これがゴアテックスを使用していながらも、とてもリーズナブルでカッコイイ。もちろん水は通さないが、汗は通してくれるので、中は蒸れないのです。とても快適に作業ができ、億劫であった朝のレタス収穫も逆に「楽しみ」になってしまったほどです。
そもそも作業着とは、その作業を快適にスムーズにこなせるために最適化されたユニフォームです。
ゆえに、素材の選定、裁断、縫製はとても重要なファクターになります。それにデザイン性が加われば、快適かつオシャレという最強の作業着ができるわけです。
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唐澤秀 カラサワシュウ
鹿嶋パラダイス
代表
1976年静岡県浜松市生まれ。明治大学農学部卒業後、1年間の就職浪人を経て2000年(有)農業生産法人茨城白菜栽培組合入社。ハクサイの生産から出荷までのマネジメント業務全般に携わる。08年同社を退社し、独立。屋号を「鹿嶋パラダイス」とする。全品目において無農薬、無肥料の自然栽培を行なっている。水田1.2ha、ハウス10a、露地5ha。今春には鹿嶋参道に直営飲食店「樂田家」をオープン。 http://kashima-paradise.com/
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