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北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信

STOPアポなし

春のころ、コラムにアポのない突然の対応はしない云々と書いた。で、どうなったか?ある程度効き目はあったが、その後、馬の耳に念仏なのか、相変わらずいけしゃあしゃとやってくる者がいる。

 ある農機店のセールスはいつもアポなしで来るので、春に書いたコラムのぺージをめくり、彼に手渡して読むように促した。読み終わると彼は 「自分には関係ありませんね?」と笑いながら言いやがった。

 「いつも仕事で来ているわけではないので、宮井さんがいなかったら帰っているんですよ」とまったく動じない。大胆不敵なセールスマンだ。ってことは、何か? オレはあんたの暇つぶしの相手なのか?

 確かに夏になると冷たいドリンク飲み放題、設定温度23℃のエアコンの効いた農場の事務所に入りびたり、アポなしでやってくる気持ちもわからないではないが、北海道のいたるところに販売網を持つ会社だけのことはあって、いろいろな農業情報を交換できることは、こちらとしてもありがたいことであり、人生持ちつ持たれつなのだろう。

 なかには、コラムを読んで寄り付かなくなった農業関係者もいるかも知れない。知れないと言うのは来なくなったので、ことの真相を聞き出せないのだから、想像で評価するしかないからだ。

 私の職業は農産物の生産業であって、消費者の顔色をうかがいながら話をする必要がない。少なくとも農作物の安全に関しては国家から担保を受けた契約者であり、国産のみが素晴らしいと大ウソをつくサービス業ではないと信じている。そして大豆、小麦の播種前契約にも“アポなしに対応すること”などと書いていないので、契約違反に問われることはないだろう。

 まっ、普通このようなずうずうしくもハンカクサイやつは、左のウインカーの切れた中古の軽自動車が大好き、自動車の前と後ろのタイヤが夏用、冬用別々、男の前ではいい喋りをするがおねーちゃんの前では借りてきた猫状態だったり、回転ずしは一番安い105円の皿しかとらないとか、映画バイオ・ハザードの新作になるかもしれない日本を舞台にした戦後の政策で生き返ったゾンビの様にたくましく生きている小作人思想家だとか、自腹で米国に行ったこともなく、イングリッシュ、ジャーマンやフレンチで「一発やりてー」と言えないのに米国よりもヨーロッパの方が文化は進んでいると勘違いしているとか、間違っても金髪ブル―アイをシラフの時に口説いたことがないとか、業界のためと言う建前よりも小銭と酒代を浮かすためにその周辺団体に興味を持つとか、トドのつまり生産よりも前頭葉農業に興味がある10年後には他の産業に移行する連中とそのDNAを引き継ぐご子孫たちと話をすることは時間の無駄であるので、冒頭の“STOPアポなし”の看板を事務所の前にコンクリートの支柱で固めることになる。

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