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世界の農業機械・資材トレンド

古くからの問題に対する解答(オーストラリア)、ほか

古くから問題になってきた農業による排気ガス量。この総排出量を劇的に削減できるようになると話すのは、農機からの排気ガスを土壌に注入することに成功した技術開発者らだ。

オーストラリア 古くからの問題に対する解答

 タンザニア人の農家ミック・デニス氏(以前はビクトリア州西部バーリージュッラに在住)によれば、バイオ・アグティブシステムは、小型コンデンサを使って排気ガスを集めて、それを安全に土壌の中へ戻す仕組みになっている。

 デニス氏は最近、海外で同システムを販売しているカナダ人のギャリー・ルイス氏(写真)とバイオ・アグティブ社(オーストラリア)のブラッド・モドラ氏とともに、トウモロコシや大麦、牧草の圃場で同システムの試験を行なった。ルイス氏が属するN/C クエスト社はすでにバイオ・アグティブのライセンス許諾を持っており、このシステムは世界各地で良い結果をもたらしていると話す。さらに、「タンザニアからカザフスタンまで、英国からカナダまでの広範囲で使用されており、オーストラリアや北米で稼働している主要な作業機と同様に小型トラクタに接続するのは容易だ」と付け加える。最近アフリカで同技術を用いたところ、生産性が向上したと言われているが、オーストラリアにおけるメリットについては、連邦政府による炭素税が導入される今年後半にはっきりする見込みだ。

 同システムを作動すると、播種機のタインが土の中を移動する際に発生するトラクタのエンジンによる排気ガスが土壌に注入され、土の中にある空気層を酸化有機物で満たす。土中の炭素濃度が上昇すると複雑な生化学的作用が生じて、植物の化成肥料への依存度を減少させることができるとルイス氏は説明する。

 モドラ氏は、国内の農家へのバイオ・アグティブシステムの普及を期待している。価格はコンデンサと関連システムを合わせて約6万豪ドル(約486万円)。

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