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小さくまとまることは問題の先送りと同じ
僕は、売上を上げるために何をどう解決すればよいか? に発想を変えるべきだと、思っています。世界の美味しいもの、肉や魚、牛製品も食べたいという欲求があるならばそれを抑えることをせず、例えばエネルギーの問題を解決していくという発想にしていくんです。これはチャンスの格言ともよく似ています。チャンスがあればそれを真っ先に取りに行くが、実はチャンスには陽の当たる部分と影の部分がある、いい部分は十分に勝ち取り、負の部分は積極的に解決していく。決して負の部分を恐れ、前髪しかないチャンスを取り逃がしてはならない。世の中の雰囲気が小さくまとまろう、抑え抑えてみたいなスタンスなので、余計こういった地産地消なるものが世に蔓延る結果となっているんだと感じています。金星のニガウリや木星のホウレンソウを輸入しているわけではないので、地球内のこと、解決し得る道はあると思うのです。
鹿嶋パラダイスでも試験的にBDF(バイオディーゼル)用の菜種の生産を始め、鹿嶋の仲間が鹿嶋にBDFプラントを建設、家庭や事業系の廃油の回収システムのアイデアを現在皆で模索しています。来年にはトラクターの燃料はBDFで賄えるような態勢に持っていけるのではないかとワクワクしております。
サントメ・プリンシペのカカオ、ジャマイカのコーヒー、インドのマンゴー、ボルネオ島の胡椒、マダガスカルのバニラビーンズ、シチリアのブラッド・オレンジ、パンテレッリア島のケイパー、ナポリのモッツアレラ、パルマのパルミジャーノレッジャーノ、ジベッロのクラテッロ、バッサーノ・デル・グラッパの白アスパラ、アルバの白トリュフ、チェターラのアンチョビとその魚醤コラトゥーラ、マグロのカラスミ・ボッタルガディトンノ、スペインのハモンイベリコ等々、世界には日本の気候風土では到底作り得ない最高の食材があります。
だから地産地消と言って肩肘張らずに、食べたいものは地球規模で交換し合えばいいんじゃないですか。
鹿嶋パラダイスは5年後、僕が40歳になる年にまず熱帯地方の国に進出します。自然栽培でコーヒー、カカオ、スパイス各種、マンゴーなんかを手がけます。その後は、米国でワイン、ヨーロッパで乳製品系を攻めていきます。
「地球産地球消」――。なんかワクワクしますね!
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唐澤秀
(有)茨城白菜栽培組合
開発・営業担当
1976年静岡県生まれ。1999年、明治大学農学部卒業。2000年、(有)茨城白菜栽培組合に入社。組合員の農家で研修した後、商品開発・営業に携わり、「霜降り白菜」「極み大根」など、ブランド化した作物を次々と世に送り出す。現在は、生産者・流通などの垣根を越えて若手が交流する「若手の会」も主催する。茨城白菜栽培組合ホームページ http://www.hakusai.co.jp/
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