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今月の数字

サプリメントを作る際に必要といわれる食歴の人数

先日、沖縄県で伝統島野菜「クヮンソウ」の普及と商品化に取り組むベンチャー企業の社長に話を聞く機会があった。クヮンソウは株で増えていくユリ科の植物で、雨が降るとどんどん増え、農薬も使う必要がない。沖縄では昔から、クヮンソウをお茶にして飲むと眠れる、産後の肥立ちに良い、鳥目に良いという言い伝えがあったそうだ



1万人

 薬学博士として睡眠研究を30年近くやっていた現在の社長は、睡眠に良いといわれる商品を探していたなかでこのクヮンソウに出会い、惚れ込んで、ついにはベンチャー企業の二代目社長に就き、普及協会を立ち上げた。

「薬でも作るのか」と周りから聞かれるくらい研究開発に力を注いだ社長がそもそもクヮンソウに着目した理由の一つは食文化だった。琉球王国では中国からきた冊封使をもてなす料理としてクヮンソウが使われていた。「サプリメントを作るには1万人の食歴が必要なのだが、クヮンソウは既に長い歴史があり、安全性については実証されている」と考えたそうだ。
 日本サプリメント評議会では、サプリメントを評価するための指標の一つとして食歴を挙げ、「実際に日本人が昔から食べている食品が原料となっているものや、ビタミン・ミネラルなど、長い使用歴によって安全が確認されているもの」と定義している。1万人の食歴が必要と聞くと、ハードルが高く感じられる。しかし、最近、行政や大学が連携し、地域ぐるみで食歴や有効性を掘り起こそうという動きが出てきている。

 例えば、佐賀県のある町では薬用植物園で栽培されている植物を医薬メーカーと商品開発するのに、広報誌で住民の参加を募って植物を乾燥させたお茶を配布し、大学の予算で血液を採取して健康状態との間に有意性があるかを調べるとともに、参加者である住民の感想を聞くという取り組みを予定している。地域に住む人を巻き込んでエビデンスを検証していけば、それが商品化されたときにストーリーも強固になる。この手法は、サプリメントや健康食品以外でも適用できる。

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