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特集

農業を、ニッポンを変えるアイデアがここにある A-1グランプリ2012 入賞者のビジネスプラン

例年にもましてアツいプレゼンテーションが繰り広げられたA-1グランプリ2012(昨年12月1日開催)。入賞者はどのような技術を活用し、どのような顧客を意識し、どのような市場を開拓しようとしているのか。そして農業にどのような可能性を感じているのか。今大会の入賞者が書類選考の際に提出したビジネスプランおよび会場で交わされた質疑応答の一部を抜粋して掲載する。自らの経営スタイルや事業構想と照らし合わせてみて、参考にしてはいかがだろう。なお、本誌読者の中で、提携・協力したいというプランがあるというような場合は、本誌編集部まで問い合わせいただきたい。(取材・文/紺野浩二)

珠玉のビジネスプランが集まったA-1グランプリ2012を振り返る

【ニッポン農業の挑戦者ここに集う】

2009年3月3日、『農業経営者』読者の会から始まったA-1グランプリも数えること3回。今大会は、2012年12月1日、農業フロンティア2012(経済産業省・農林水産省主催)におけるコンテンツとして開催された。当日は、本誌読者をはじめとする多くの方々に観客としてご参加いただいた。あらためてお礼申し上げたい。

今回の応募総数は約90。数の面では前回から減ってしまったが、単にビジネスプランの優劣を競うのではなく、農業経営者たちと様々な産業人たちとの出会いの場として期待する方々も増えつつあり、質という点ではかなりレベルアップしているという印象を受けたという声も挙がった。大会審査委員長を務めた大泉一貫・宮城大学副学長も今大会を次のように講評した。

「今回のそれぞれのビジネスプランのレベルの高さには実に驚かされた。前回、前々回の大会ではビジネスプラン作成に慣れていない農業者が見よう見まねで作ったといったようなビジネスプランもあった。しかし、今回はどこに出しても恥ずかしくない内容になっていた。日本の農業の世界はビジネスの世界に足を踏み入れたのかなという思いを強くした。

農業経営を発展させるための条件は、決して難しいことではない。生産性をいかに高める、そのためにどのような技術を持つか。その上で付加価値のある商品開発をし、市場を創造することを続けていくだけにすぎない。この原則をそれぞれの土台、農業経営の中に取り入れていけるかどうかだ。もちろん、強調すべき点はそれぞれ違ってはいた。柳原孝二氏のプラン(次頁)のように生産に注力したもの、佐藤幸次氏のプラン(19頁)は国産榊という付加価値性と商品開発、阿古哲史氏のプラン(22頁)は国際的な市場開拓が強調されていた。また、生産以外の関連産業からの応募があったことは興味深いことだった。

産業が成長軌道に乗ると、関連産業が誕生し、発展していくものだが、今大会にはそのことを裏付けるかのような様々な産業をバックボーンにした方からの応募があった。つまり、日本の農業もようやく“普通の世界”になりつつあるということだろう」

それでは、“普通の世界”のプレーヤーたちが描くビジネスプラン、そしてその夢の数々を、ぜひじっくりとご覧いただきたい。

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