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特集

農業を、ニッポンを変えるアイデアがここにある A-1グランプリ2012 入賞者のビジネスプラン



A-1グランプリ2012獲得●「国産、飼料用トウモロコシの生産」/(有)柳原農場 柳原孝二(北海道長沼町)

■ビジネスプラン概要:近年の地球温暖化や機械技術の進歩、品種改良等の様々な条件が整い、北海道でも栽培ができるようになった国産の飼料用トウモロコシ。大豆等の既存の農業機械を流用し日本で初めての大規模な生産を行なうというビジネスプラン。

■ポイント&ヒント:飼料用トウモロコシは子実のみを収穫する一方、茎葉部分約2トンを有機物として還元させる。栽培によって連作障害の回避、経営改善に大きく貢献できるのみならず、様々な飼料や加工品の原料として食品をブランド化する重要なアイテムになる可能性を秘める。

【このビジネスプランを実現したい理由】

食料自給率の向上を目的とした農業政策で、飼料用のコメの生産に多くの補助金が割り当てられ、水稲作付地帯で取り組まれてきた。供給側は国からの補助金目当てに作付をする一方、需要は伸び悩み飼料としての使い勝手の悪さが課題となっている。

北海道南空知地方は石狩平野の東部に位置し、水稲、小麦、大豆、馬鈴薯、玉ねぎといった多くの種類の作物が栽培に適する地帯でありながら、小麦と大豆の2品輪作や玉ねぎの連作で収量は減少傾向にあるため、緑肥等の導入の声が上がっている。

私の農場では平成23年より実取りトウモロコシ栽培をしている。トウモロコシの栽培は大豆の作業体系がほぼそのまま利用でき、畑に茎葉の約600kgの有機物を還元することとなる。このことにより、大豆、小麦、トウモロコシの3品輪作が可能となり収量の安定につながり地域に栽培が定着すると思われる。

また、生産されたトウモロコシは国産飼料として高付加価値が期待される。昨年から栽培を手掛ける私の農場では、兵庫県の養鶏農家と契約し、飼料の国産化に取り組んできた。今年からは国産飼料100%の鶏卵生産を開始する予定である。


【提供するサービスおよび製品】

このプランの概要は、私の農場で栽培から販売まで、栽培農家の不足部分の作業受託、販売のコンサルタントをするものである。

播種、管理作業は生産農家に行なってもらう。11月上旬に畑で自然乾燥したトウモロコシは子実水分30%くらいになり、農場所有の専用ヘッターを装着した普通型コンバインで子実のみを収穫する。茎葉は装置下部のシュレッダーで粉砕され畑に還元される。子実は栽培農家の穀物乾燥機で水分15%まで乾燥、農場に運搬の後、専用の粉砕機で加工、フレコン詰め、ウイングトレーラーで発送する。

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