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今年の市場相場を読む

春からの野菜作 パセリ・ミョウガ・ウド・ユズ

50年代から始まった、青果物の商品差別化戦略のなかで、脚光を浴びたのが「ツマ物」類であったが、その中での栄枯盛衰が現在でははっきりしてきた。特徴のある野菜、ある意味ではクセのある野菜の伸びがいい。まだ数量も少なく、地味な品目に見えるが、まだまだ成長の余地がありそうだ。
50年代から始まった、青果物の商品差別化戦略のなかで、脚光を浴びたのが「ツマ物」類であったが、その中での栄枯盛衰が現在でははっきりしてきた。特徴のある野菜、ある意味ではクセのある野菜の伸びがいい。まだ数量も少なく、地味な品目に見えるが、まだまだ成長の余地がありそうだ。生産者の作付けの参考に、市場の入荷や相場の推移から分析する「市場相場を読む」をお届けする。生産、出荷、販売のための参考になれば幸いである。なお、入荷量、単価は東京市場のものを利用しているが、数量はこれを10倍するとおよその全国卸売量となる。


パセリ 卸売市場で勝負の品目 カギは需要側との契約


【概況】

 パセリの末端の需要構造は、業務用が9割以上を占めるといわれるほどの業務用野菜である。そのため、過去数年の東京市場における入荷量は、2700~2800t前後。増えても減っても4%程度という推移を見せ、単価も700~800円前後。毎月200~250t程度のコンスタント入荷が身上の安定した品目だ。

 しかし、これが平成6年には、かなリガラッと状況が変化した。年明けと夏場に入荷が減り、暴騰した。そのため、年間の集計で平成2年との対比では、数量が1割近く減ったのに対し、単価は6割以上も高くなった。一般野菜ならこの程度の変動は別に珍しくもないが、典型的な業務用野菜であるパセリにとっては、大事件である。

 数量の年間変動幅が上下4%程度しか変化がなく、夏場の3か月こそ長野県にシェアは奪われるものの、年間を通して6割~8割を超える主産地・千葉が固定しているだけに、この変化は大幅な変動だ。


【背景】

 典型的な業務用野菜であるため、平成4年ごろから明確になり始めたバブル崩壊の影響を、モロに受けたのも事実である。平成四年は、数量が3~4%程度増えただけであったが、単価は3割近くの暴落となった。これを受けて、平成5年には入荷がやや減ったが、それでも単価は2割程度しか回復せず平成6年には、生産意欲の減退もあってか、過去数年の推移より一割近くもの入荷減となった。これが引き金になって。年間の平均単価は過去最高ともいえるキロ1200円を突破した。


【今年の対応】

 パセリの産地は限定されている。特別のノウハウかおるというのではなく、需要が限られているだけに、新しい参入が難しいと考えられているからだ。しかも、今後とも需要が一般家庭需要にまで拡大することは、まず考えられない品目だ。既存産地が既得権のように生産を続けている。

 この品目は卸売市場に出荷することで初めて、その需給バランスが分かる。市場の相場をながめながら。出荷調整していればいい。業務用需要者が相手だけに、そうした調整で、かなり“面白い”場面も少なくない。パセリの産地に、需要者や流通業者と契約を結んでいるケースが少ない理由はそんなところだ。需要側との提携という条件が整えば、新産地も十分に生きられる。

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