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【北海道長沼発ヒール・ミヤイの憎まれ口通信】
すべてがデカイ!米国で受けた感動と感激 (by 20歳のイケメン)
- 西南農場 代表取締役 宮井能雅
- 第57回 2013年01月17日
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ガッド・ブレス・マイセルフ!
そのひとつがあの人から「本場の金髪・ブルーアイを見てきなさい」と、一年前から鼓膜が炎症を起こすくらい言われ続け、やっと実現出来たのが昨年9月で、その後、10月上旬まで米国中西部の農場で一カ月間、大豆とコーンの収穫をお手伝いしたことです。
米国ってすごかったです。だって、すべてがデカイんです! ネットでしか見たことのない500馬力のコンバインで大豆やコーンを収穫して、400馬力のトラクタで収穫物をカートと呼ばれるワゴン車に積み込み、農場のグレインタンクと呼ばれる貯蔵施設に移動し、その後、穀物は天然ガスで乾燥され、州政府にお金を支払い、許可された増トン・トラックで販売先や線路伝いにあるカントリーエレベータまで運ばれます。そして、ただデカイだけではなくスゲー、ハイテクなんですよ。
でも雑な仕事やってんだろうなーと思っていました。だってそうでしょ。テレビや新聞なんかでは適当に耕して、飛行機でパーと農薬散布して、ビールばっかり飲んでいるイメージですよね? 確かにビールは大好きみたいですが、間違っても昼から飲むことはないし、仕事中はいつも神経ピリピリで、いつボスから怒鳴られるか緊張しっぱなしでした。
ではどこがハイテクなのか、ご紹介します。みなさんGPSって知ってますよね? 普通、日本だったら、トラクタやスプレーヤに取りつけて真っすぐ走ったり、モニターで作業した所を確認したりしますよね? 中西部では使い方はもっと進化していて、コンバインと伴走するカートをけん引するトラクタにGPSと自動走行装置が付いています。
そうなんです、手放し運転をしながら速度の調整だけの作業なので、全く疲れ知らずで、夜遅くまで仕事しています。イメージできますか?
たとえば彼女とドライブは手放し運転で、僕の左手は彼女の方の…と言うことですよ。ね、ね、すごいことですよね?
バイテク(バイオテクノロジー・遺伝子組み換え作物)も勉強しました。畑は見渡す限り収穫を待つ穀物だけ、雑草なんか一本もありません。大豆はラウンドアップを散布しても枯れないし、コーンはリバティー(グリホシネート)を散布しても枯れません。ボスはこのバイテクを利用できるようになって農薬の散布量も減り、作業自体が減ったので精神的な負担がなくなり、マーケットに安定供給することが出来るのは米国農家の義務であり、プライドある仕事だと言っていました。こんな言葉、日本では聞けませんよね? そして毎年、土地を購入して面積を拡大している。バイテクだけに頼り、怠けていない姿勢ってやっぱり凄いことだと思うんです。
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宮井能雅 ミヤイヨシマサ
西南農場
代表取締役
1958年3月、北海道長沼町生まれ。現在、同地で水田110haに麦50ha、大豆60haを作付けする。大学を1カ月で中退後、農業を継ぐ。子供時代から米国の農業に憧れ、後年、オーストラリアや米国での農業体験を通して、その思いをさらに強めていく。機械施設のほとんどは、米国のジョンディア代理店から直接購入。また、遺伝子組み換え大豆の栽培を自ら明かしたことで、反対派の批判の対象になっている。年商約1億円。
北海道長沼発ヒール宮井の憎まれ口通信
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